表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
臆病勇者の憂鬱  作者: さらん
第4部:牛頭族の楽しいイベント編
39/58

第37話:勇者回収のうた

予定通りの戦力ダウン

あと三体もいるケンタウロスをなんとかできますか!?


では、お楽しみください(っ'~')っ


一体仕留めたあたしは、とりあえずフリスの様子を確認して……。

期待を裏切らないことに、安心してしまった。


(やっぱり、こうなるのね。予想通り過ぎて、笑いたくなるわ)

さっさと、次の相手に向かって移動を開始する。


「シビルっ。分かってるわね。フォローお願いっ!!」

「おう、任せとけ」

「ルエリ、悪いけどその荷物の回収をお願いっ」

「毎度毎度、面倒なヤツだ。分かった、そいつは回収するから、こっちのことは気にすんな」


ケンタウロスに、ダメージゼロでも攻撃に晒されている勇者フリスの代わりに、二体目の前に立ち塞がるあたし。

その裏で、ルエリがフリスを連れて、一旦後ろに下がる。

二人が下がった気配を確認して、あたしは双剣を構え直す。


残り二体は、相変わらずカエラが抑えてくれているから、気にせずこいつに集中することができる。


(愛してるわ、カルラ。よろしく、抑えててね)


あたしは双剣の切っ先を、目の前のケンタウロスへと向ける。さっきの奴より、一回り体格がいい。筋肉の付き方も、戦い慣れているそれだ。


「グルルル…」


獣のような唸り声を上げ、ケンタウロスがハンドアックスを構えて地を蹴った。速い!

ルエリたちが下がる時間を稼ぐのが、今のあたしの役目。真正面から打ち合うのは得策じゃないわね。


キンッ!カンッ!と連続で響く金属音。奴の猛攻を、あたしは左右の剣を巧みに使って、受け流し、軌道を逸らすことに専念する。腕にビリビリと伝わる衝撃が重い。


(こいつ、さっきの奴より手練れか…!)


一瞬の攻防の隙間、背後から飛んできた光が、あたしの体にスッと染み込んだ。シビルの強化魔法だ。全身に熱が駆け巡り、さっきまでの体の重さが嘘のように軽くなる。


(サンキュ、シビル!)


アックスの薙ぎ払いを、紙一重で身をかがめて避ける。あたしの頭上が、ゴォッ!と音を立てて空気が裂かれた。空振りした奴の体勢が、一瞬だけ崩れる。好機!


あたしは低く沈み込ませた体勢から、奴の足元めがけて突進する。狙うは、馬の脚!

右手の剣で前脚の腱を切り裂き、返す刀で左手の剣を逆の脚に突き立てる。


「ギィンッ!」


悲鳴と共に、ケンタウロスの巨体がバランスを崩して前のめりになった。そこへ、あたしは追撃の手を緩めない。

無防備に晒された脇腹から背中にかけて、双剣による無数の斬撃を叩き込む!肉を裂く生々しい音が、あたしの耳に届いた。


「オオオオォォッ!」


致命傷を負ったケンタウロスが、最後の力を振り絞って暴れ狂う。あたしは即座に距離を取り、それ以上の深追いはしない。


そこへ、あたしの背後から一条の光が迸る。カルラの放った闇の魔法槍が、ケンタウロスの心臓を正確に貫いていた。巨体は声もなく崩れ落ち、二度と動かなくなった。


「ふぅ……。ナイスよ、カルラ」


あたしは短く息を吐き、仲間たちがまだ無事であることを確認する。

これで二体。残り二体。そして、役立たず一体。

戦いは、まだ終わらない。


無事にまた一体の討伐に成功です

残り二体

このままの戦力で、なんとか……


では、また(っ'~')っ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ