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臆病勇者の憂鬱  作者: さらん
第1部:ケンタウロス生け捕り編
3/11

第2話:受付嬢のうた


あたしは、イヤな気配を回避するため、ソロリソロリとその場から立ち去る.........

はずだった。


あれ?

なにかに腕を掴まれてる?

てか、引っ張られてる?


いや、待って。

パーティメンバーのところにすら、戻らせて貰えない(汗)


犯人が誰が?

なんて、あたしは知らない、分からない、分かってても知らないんだ!!

パーティメンバーの所まで、逃げなくては!?


なのに、なんでこんなに力強いのよ、リリア。

あんた、受付嬢じゃなくて、冒険者やんなさいよ!!


て、はー。

仕方なく、ホントに、イヤイヤ、あたしは、恐る恐る、リリアの方に振り返るのだった。


(地獄だ.........)


.........


「よかったわね、マリネの期待通りの事件よ!!これは、行くしかないわよね?ね?ね?だって、確かたった今よね、こんな事件を望んでたわよね?(にっこり)」


(ぐっ、いちいち痛いとこ突いてくるわね、相変わらず.........)


「いや、あたしの独断では決められなし?ほら、うちって問題児抱えてるわけだし?ちょーっと、ムリな気がしたり、しなかったり?あは、あははは、あはははは.........」

「あら、でも、フリスくんは行く気みたいよ?ほらっ」

「は?ヤツが、そんなはず.........」


あたしは、またさらに、恐る恐るフリスのほうを振り返る。

そこには、駆け込んできた新米冒険者の傍で、張り切っている阿呆フリスの姿が.........。


(なにしてくれてんだ、あの問題児は)


恨めしそうな目で、ルエリ、カルラ、シビルに視線をやると、全員が揃って目を逸らしやがった(怒)


あたしは、フリスのところまで移動して、阿呆フリスに問いかける。


「ちょっとあんた、そこで何してんのよ!?」

「え、なにって、彼の仲間を助けに行くだろ?当然」

「なぁにが、当然なの!?どうせあんたはいつも通り、後ろで膝抱えてるだけでしょうがっ!!その彼のお仲間とやらを、うちのパーティが助けに行って、誰がホントに助けることになると思ってんのっ!!」


後ろで3人が、あたしに同意しているのを気配で感じる。


「いやだって、彼と彼の仲間たちが、可哀想じゃないか。助けに行ってあげようよ」

「あんたはちょっと黙ってな!!」


あたしは、仕方なく新米冒険者くんに向き直る。


「それで、そいつらはゴブリンと比べて、どれくらいの強さなのさ。それくらいは、分かるんだろ?でなきゃ、誰もそんな危険なとこ、助けに行けねぇーよ」

「そ、そうですねー。見た感じだと、ゴブリンの5倍くらいは強かったんじゃないかと。俺の剣が、皮膚を切り裂くので精一杯でした」


その場の全員が再度怯んだ.........、はずだ。

少なくとも、あたしの腰は確実に引けた。


しかし、ただ1人だけ例外の存在を、あたしは忘れていた.........(合掌)

こういう物語の受付所って、なんでこんな感じで魅力的なのでしょうね?

あたしはあ、話しかけるのもムリです

コミュ障なので……

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