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臆病勇者の憂鬱  作者: さらん
第3部:ダンジョン深奥の謎編
29/60

第27話:呼び出しのうた


「じゃあ、まずゴブリンダンジョンの件からだな。突然ケンタウロスが出てきたわけだ。しかも合計すると、6体もだな。明らかに異常事態だというのは、言わなくても分かるな?」

「いえ、全然、全く分かりません。自分、新人冒険者なもんで(てへっ)」


ギルマスが、静かに睨んでくる。

しかも、後ろから


「リーダー、それはあまりなにもムチャだぜ」


などと、背後から銃撃してくる。


(ちょっとシビルあんた、どっちの味方なのよ。あたしのフォローしなさいよ)

という目で、シビルを睨んでやる。

が、全然応えていないみたいだった。

あたしは、仕方なく諦めて


「それで、それがあたしたちに、なんの関係があるわけ?」

「あるんだよ。当然だろ、ケンタウロス倒して、生け捕りして、牛頭族にも遭遇した。これ以上の関係者が、何処に居ると思ってんだ、お前」

「そんなん、この王都中にごまんと……」

「アホかっ。お前たちだけだろ。ったく、すぐとぼけようとしやがって。逃がさんと言っただろう。諦めな」

「そんな簡単に巻き込まれてたまるかって、何回も言ってるだろ、こっちも!!」

「だからな、もうムリなんだよ。お前らは確定なんだ」

「だから、なんでなのよっ!!あたしらじゃなくても、いいでしょうよ。あのカスにでも頼んであげなよ。あたしが領主になったのが、相当面白くないみたいだし?」

「はあ?ありゃ、違うだろ。分かってねえのかよ、コイツ」


ギルマスが、あたしの後ろの面々に話を振る。

メンバーは全員、「コクコク」と頷いているみたいなのよ。どういうことか、あなた分かる?


「ああ、やっぱりか。まあ、あのバカのことは、どうでもいい。お前らのことだよ」

「だから、なんであたしらなのよ?」

「相手からのご指名だからだよ」

「……は?」


さっぱり分からない。ご指名ってなに?


「つまりな、あのギミック近くの壁にだな、プレートが出てんだよ」


『この場でケンタウロスを討伐し、生け捕りにした冒険者よ。我々のところまで来るがいい』


……。


「ケンタウロスを討伐して、生け捕りにしたのって、勇者カス様ご一行でしたよね?(エヘ)」

「バカっ。ダメなんだよ、お前たちでないと。実際、カスのヤツが名乗り出たんだ。ところがな、お前たちの証言と同じヤツのはずなんだが、『違う、私があったのはお前たちではない。早々に立ち去るがいい』と、追い払われたんだ。

これはほら、お前たちの会った、牛頭族のヤツだろ?だから、お前たちじゃないとダメなんだよ」

「えええーっ。ますますヤダなあ。このまま無視しておこうよ。どうせ、それ以上のことは、しないんでしょ?」

「ダメだ」

「なんでよ?」

「その周辺を、ケンタウロスが数体徘徊してる。あれをなんとかしないと、ゴブリンの生態系に、もう大きな影響が出ている。街にも数体やってくるほどにな」

「はあ」

「だから、もう一度あの場に行って、あの状況を納めてきてくれ」


(えええ、またあ?)

あたしは、内心で泣いた。

というわけで、結局巻き込まれ確定です

マリネ姉さんの受難は続きます


では、また(っ'~')っ

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