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臆病勇者の憂鬱  作者: さらん
第1部:ケンタウロス生け捕り編
18/59

第17話:ギルマスの反応のうた


「もうさ、面倒くさくなってきたから、幽霊出てきました。でよくない?」

「ダメだ、バカもんが!!そんないい加減な報告があるか!?」

「だってさあ、話が長いのよ。そりゃ、飽きるってもんでしょ?」

「いいから、さっさと続きを話せ」

「えー、もう面倒でヤダなあ。シビル、続き代わりにお願い」


これぞ秘技、いざと言う時の『シビル様にムチャぶり』(笑)


「ええ、マジかよ。こっちこそ面倒だって言うの」

「まあまあ、いいじゃん。代わりよろしくね」

「ち、仕方ねえな。んじゃ、続きいくぞ。隙間からは、牛の頭したのが出てきたんだ。そうだなあ、体格とか、ほぼ俺たちと変わらないかな」

「牛の頭!?」

「おう、あれは間違いなく、牛の頭だ。その証拠によ、あいつ自己紹介で言ってたからな『牛頭族』ってよ」

「なんだってっ!!牛頭族が出なかったのか!!」

「あれ?ギルマスは、牛頭族を知ってるの?」


すかさず、あたしが割り込んでつっこむ。

まさかギルマスが、あの種族のことを知ってたなんて。


「ああ、ケンタウロスが出てきたから、もしやとは思っていたんだが、な。まさか、本当にヤツらがこちらに出てきていたはな」


(なにかあったっぽいけど、聞くと確実に巻き込まれるわよね。ここは、『触らぬ神に祟りなし』作戦よね)

聞きたい衝動を抑え、あたしは華麗なるスルーを発動させた。


なのに、また忘れていたのよ。

さらに優美に、空気を読まないお方が、居ることを。


「ねえねえ、その牛頭族ってなんなの?僕、知りたい!!」


子供かな?

間違いなくお子ちゃまよね?

こいつのことは、放っておきましょう。


「詳しいことは、あまり分かってないんだ。ただ、言い伝え程度の情報なのさ。ただ、ヤツらが現れると、未曾有の大災害が起こるとも、言い伝えられている。……、それだけさ」


ギルマスは、思ったより素直に教えてくれた。


(え、こんなあっさり喋ってくれていいものなの?なんか、面倒事に巻き込まれる、イヤな予感が最大MAXなんだけど。もう逃げ出せない感、半端ないじゃん)


「それで、その牛頭族は、いま何処にいるんだ?」

「さあな、さっきも俺たちで喋ってたろ。フリスの野郎が、隙間に消えたヤツを見たのが最後さ。その隙間も、ケンタウロスを倒した頃には塞がってたしな」


シビルが、ヤレヤレといった様子で、肩をすくめる。


「なるほど、上出来じゃないか。ギミックの近くに出現する隙間。その隙間から現れる牛頭族の存在まで、突き止めたか。で、その牛頭族は戦闘には、参加しなかったんだな?」

「ああ、ケンタウロスが近づいてきた気配でか、ああ、あと、デカイ足音も聞こえてたな。こう、『どしんどしん』てやつ。あれを警戒してたのか、ヒロシのヤツ」

「ヒロシ?」

「その牛頭族のヤツの名前だよ。名乗ってたからな。そいつ、なにかを警戒して、マリネの手を引っ張って、岩陰に隠れたんだ。そしたら、ケンタウロスのヤツが現れて、フリス特攻。そのまま、ケンタウロスと戦闘になって、ヒロシは隙間に戻った、ってわけさ」


ギルマスは、また考え込んでいる。


(この間が怖いわよね。さっさと帰って一杯やって寝たいのに)


「よし、分かった。ホントによくやってくれたな。お前たちに任せて正解だったぜ。まあ、とりあえずは、ゆっくり休んでくれや。なにかあったら、また頼むからな。よろしく頼むぜ、おい」

「それ、めっちゃイヤなんですけど?てか、報酬、ちゃんと弾んでよね。忘れてないからね?」


あたしは、ちゃんと釘を刺す。


「よしよし、ちゃんと準備しておいてやる。とにかく休め。話しはそれからだ」


(あれ?なんか、何時もより優しくない?これは、注意しなくちゃね。とにかく、ホームに帰って休まなきゃ……)


あたしたちは、ギルドを後にした。

シビル、代理ありがと(感謝)。


やっと、報告が終わりました

マリネ姉さんも、やっとゆっくり休めますね


では、また(っ'~')っ

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