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臆病勇者の憂鬱  作者: さらん
第1部:ケンタウロス生け捕り編
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第15話:報告という名の脱線のうた


ギルマスとリリア、あたしたちが部屋に入ると、ギルド職員さんが、優しくお茶(って、紅茶よ)をいれてくれた。

とても上品なかほり(香り)がして、幸せな気分になれるわね。


「よく、無事に帰ってくれたな、例を言う。で?中はどうだったよ?」

「最初は普通だったわよ?途中から段々ゴブリンが居なくなってって、最後には全く会わなかったわ」


あたしは自信満々で答える。


「え?……」

「え?……」


あ互いに顔を見合わせ、おし黙る。


「例のギミックを調査してきたんだろ?」

「……?」

「おい、リーダー、あれのことだよ。忘れてるの?」

「え、シビル。なんのことだっけ?」

「変な装置あったよね?何していいのか、分からなくて、困ってたア、イ、ツ」

「ああっ、あれね?そうそう、あれよあれ(笑)。覚えてるわよ、もちろんよね。アハ、アハハハ」


全員の目の白さが痛い……。


「そう言えば、あの人どうなったんだっけ?あの、……、ほら、たし、かあ、そう、ヒロシとかいう人。あの人、どうなったの?」

「いや、俺は知らないな。気づいたら居なくなってたし。カルラ、なんか見た?」

「えー、あたしですかー?全然知りませんよ?フリスさん出ていって、慌ててついて行ってから、見てませんもん」

「そうだよね、気づいたら居なくなってたよね」


シビル、カルラ、ルエリ全員が知らないようだった。

なのに、なぜこの人は……。


「あ、彼なら戦闘始まってしばらくしたら、またあの隙間に入っていったよ?」


あたしたちパーティ全員が、白い目で彼を見やる。

そう、脳天気な勇者フリス様。


「なんでそれを、もっとはやく言わないのよっ!!」

「だって、戦闘中に言えないし、倒してからは、縛るとか引きずるとか……、言う暇なかったよ?」


(がく)。あたしは、この瞬間に、人生最大の疲れを感じました。


そこに、ギルマスが割って入ります。


「おい、なんのことだ?その、なんとかってヤツは、何もんなんだ?」

「さあ?」


あたしも、サラッと答える。

ホントに知らないもんね、答えられないよね?


なのに、ギルマスは額に手をやって、上を向いている。


(え?あたし、なにかいけないことを言ってしまった?ヤバい?)

背中に冷や汗を感じる。


「分からん。順番に話してくれないか?」

「いや、最初からそのつもりだったのに、変な話題をあんたが振るからさ。それで、おかしくなったよね?うん、あんたのせいで、あたしは悪くない。間違いない」


ここで、きっちりとギルマスに責任を転嫁しておくことも忘れちゃダメ。

マリネ姉さんが喋ると、脱線だらけですね(笑)

報告もなかなか進まないようで

次回はちゃんと、報告できますか、マリネ姉さん


では、また(っ'~')っ

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