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臆病勇者の憂鬱  作者: さらん
第1部:ケンタウロス生け捕り編
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第14話:獲物運搬のうた


どうにか、ケンタウロス一体を動けなくした、あたしたち……、は、困惑した。

いや、殺さず倒すこと以上の、困難に遭遇してしまった(汗)


どうすんの、これ?

いや


「どうやって運べばいいか、誰も考えてなかったって、どういうことよっ!!」

「いや、お前も考えてなかったんだろ?」


シビルの的確すぎるツッコミ。

うん、いま、それ、いらない。


「だって、それを考えろとか、指示なかったもん」


カルラ、言われなくてもできる子になろ?

気が利く女の子はモテるわよ?


「それ、指示しなかったリーダーの責任でしょ?俺たちは、悪くないね」


ルエリ、それ言われたくなかったわよ。


「え、その辺の鶴で縛り上げて、ギルドまで運べばいいんじゃない?」


お気楽勇者様の意見はスルーね。

とは言え、確かに何かで縛る必要はあるわね。

こんなのが起きて暴れてくれたら、とてもめんどうだわ。

でも、かなり頑丈でないとねえ。


仕方ないので、蔦をよりあわせて、可能な限り強化。

そこに、シビルの強化魔法で、さらに強化。

これで、全身をくまなく雁字搦めにして、一安心。


次の問題は、どうやって運ぶか、よね。

これ、5人では持ち上がらないわよね。

ええい、最終手段よ。

蔦のロープを5人で引くわ。

時々休憩して、時々は誰かが後ろから押して、を繰り返し繰り返し……。


数時間後(いや3時間かな?)、やっとギルドの前まで引きずってくることに成功。

最悪なのは、途中で3度も目を覚ましたのよ、このデカブツ。

その度に、毎回寝ていただいて(殴らせて頂いて)、やっとのことで、到着したわ。

街中に入ってからの、民衆の視線が痛すぎたわ。


あたしが、ギルドに入って、リリアとギルマスを呼ぶ。


「おお、ホントに捕まえてきたのか。まさか、ホントにやってくれるとはな。ガハハハ!!」

「えー、まさかホントに生け捕っちゃったの?凄いじゃない。やっぱり、私のマリネちゃんね」

「……。いや、あんたらのその反応が不穏すぎるんですけど(汗)。生け捕りできると、思ってなかったってことなの?」


……、2人の目が泳ぐ。


「そんな危ない仕事を、あたしたちに押し付けたってわけね?これは、根に持つわよ。いいわね?これからの待遇について、今度ゆっくり相談させて頂きますからね」


パーティメンバーも、全員一致で頷いている。

これで、あたしのリーダーとしても面目躍如ね、うんうん。


引きずってきたケンタウロスは、ギルド職員たちに任せ、あたしたちは、ギルマスとリリアとに報告よ。


聞いて驚くなよ?

あたしたちの活躍と、その後の機転の素晴らしさに。


引きずってかた、ケンタウロス

こいつ、傷だらけじゃないですかね?

頑丈だから、引きずったところで、傷にならないんですかね

そうかもしれませんね(笑)


では、また(っ'~')っ

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