第11話:ギルマス情報のうた
「ええ、どっかの誰かさんの頭をぶっ飛ばしてやるくらいの準備なら完璧よ」
あたしと、ギルマスの間に散る火花。
あたしだって、こわいわよ(汗)
でも、負けていられない。
頑張るのよ、あたし!!
「おお、そんだけの威勢があるなら、大丈夫だな。この状況を託せるってもんよ(笑)」
「いや、あんたね、勝手にあたしらを推挙とかしてくれちゃって、分かってんでしょうね。後でちゃあんと、報酬頂くからね!!」
言っておくことは、ちゃんと言っておかなきゃね。
それなのに?
「よし、それじゃあ、この情報が報酬の前払いだ」
「なによ、前払いって。そんなの貰っても、報酬は、きっちり頂くからね!!」
「分かってる、分かってるって。そう噛み付くなよ」
「ふんっ。それで、情報ってなに?」
仕方なく、話を聞いてやるフリをする。
メンバーもみんな、ハラハラなさってる気配がする。
大丈夫よ。ここは、王城じゃないんだし、少々のことで、首がなくなるなんてことは、ないんだからさ(笑)。
「これはな、安易にそこらのパーティには、教えられないんだ。実力がないと、生命の危機だからな」
「生命の危機ね。て、あたしらなら、死んでも構わんってか!!いい扱いじゃんっ!!」
「違うわ、ボケ。お前らくらいにしか、安心して頼めねえってことだろ、ここは。」
メンバーも、後ろで頷いている。
(裏切り者!!)
敢えてこう言って逃げようと思ったのに、あんたたちが邪魔するのかい!!
「ちっ。分かったわよ。それでなに?」
「あのケンタウロスが出たって、ダンジョンのあの近辺をな、ギルド職員で少し調べたんだ。ギルドにも、冒険者を引退したツワモノはいるからな。そこで、妙なギミックを発見した。ギルドは、それが、どこかに繋がる隠し通路の開閉スイッチだと、睨んでいる」
「確認はしたの?」
「いや、詳細を調査するまで危険と判断して、とりあえず様子見だ」
「へー、さっさと調査してみりゃいいじゃん」
「おう、そうだな。だからよ、調査してきてくれ」
「……は?」
(イマ、コイツナンテイッタ)
理解が追いつかない(汗)。
「だからな?お前たちで、そのギミックを調査してきてくれって、ことだな。ほら、都合よくケンタウロスにも、出会すかもしれんぞ。一石三鳥だろ?」
「いや、危険手当だすんだろうな?てか、ケンタウロス関係なくね?てか、鳥一羽増えてんぞ、おいっ!!」
(マ・ジ・デ・ス・カ。アリエナインデスケド)
あたしの中の、警報器がありえないほどに、大騒ぎしている。
これはダメなやつ。
絶対に引き受けちゃいけないヤツだ。
「おお、相変わらずいいツッコミだな。でもよ、お前らは行ってみるしかないんじゃないか?そのまま徘徊したところで、ケンタウロスなんて、出てきやしないだろうしなあ。そういえば、新米冒険者たちも、怪しいのを見たって言ってたし、そいつの手がかりもあるんじゃねえかなあ?」
「ぬぐぐ(汗)」
必死で逃げようとするも、クソっ。
とか、やってると、
「いいじゃん。行ってみようよ。面白そうじゃん!!」
またしても、空気読まないヤツが割り込んできたよ。
「おお、行ってくれるか。助かるぜ。さすが勇者だ!!」
あたしは、後ろを振り向き問い詰める。
「だれよ、コイツをここまで連れてきたのはっ!!」
「「「あんた(マリネ)だよっ!!」」」
3人から、同時に撃退された午後の出来事でした……(白目)
まあ、彼女たちしか居ないですよね
お約束でした((。´・ω・)。´_ _))ペコリ