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システム図鑑

本編のネタバレを含むので、ご注意ください

物語にそって少しずつ加筆・修正していきます。

⚫︎ 魔導列車

魔力を動力源とし、空中に構築された魔法陣のレールに沿って進む列車。通常の鉄道とは異なり、地面に物理的なレールが存在せず、光の軌跡を描く魔法陣がガイドラインとなることで、滑るように宙を移動するのが特徴。地面の影響を受けないため、丘陵地帯や森の上空を走ることができ、見晴らしの良い車窓が魅力の一つとなっている。

乗車には魔導カードと呼ばれるICカードのようなアイテムが必要で、駅の改札に設置された魔法陣のアーチにかざすことで乗車手続きが完了する。カードは魔力認証とお金のチャージ機能を兼ね備えており、使用者の魔力に応じて認証が行われる仕組み。アーチをくぐる際には、ふわりとした温かい魔力の風を感じることがあり、不思議な感触として利用者の間で知られている。

魔導列車は都市間の移動や交易の要として普及しており、町から城下町への移動手段としても広く使われている。特にバザール開催日には、多くの人々が華やかな服装で乗車し、道中の賑やかな雰囲気もまた旅の楽しみの一部となる。

魔力を利用して走行するため、運行中の揺れが少なく、滑るような加速と減速が特徴的。高度を調整しながら進むため、空からの絶景を楽しむことができ、窓際の席は人気が高い。城下町の駅へと近づくにつれ、光を受けて輝く白い建物や賑やかな街並みが広がり、乗客の期待をさらに膨らませる。

この世界の生活に欠かせない交通手段でありながら、その魔法技術の精巧さと、美しい空の旅が、人々にとって特別な移動体験を提供している。


⚫︎お金の単位

エヴェリア王国の通貨はルクで、1ルク=1円程度の価値を持つ。


・硬貨と紙幣の種類

500ルクまでは硬貨、それ以上は紙幣が使われる。紙幣には1,000ルク、5,000ルク、10,000ルクの種類があり、魔力透かしが施されている。光にかざすと王国の紋章が浮かび上がる仕組みで、偽造防止の役割を果たしている。


・高額取引の通貨

100万ルク以上の取引には王国金貨が用いられる。一般庶民が目にすることはほとんどないが、商人の間では大規模な商取引に使用されることがある。ツムギも創術屋そうじゅつやとして商売を続けるうちに、いつか扱う機会が訪れるかもしれない。


⚫︎郵便・通信システム

この世界には、魔導技術を活用した三種類の通信手段があり、用途に応じて使い分けられている。


・魔導郵便(一般的な手紙)

郵便局を経由し、配達員が届ける基本的な郵便システム。普通郵便は数日かかるが手軽で、**「速達印そくたついん」を押せば優先配達される。魔導列車と連携することで都市間の配送もスムーズ。「転写紙てんしゃし」**を使えば、送る側が控えを残せる。商業取引や日常のやり取りに最適。


導信鳥どうしんちょう(魔導生物による速達)

魔導生物を使い、速達で手紙を届けるシステム。送る側の魔力によって形状が変わり、ツムギならぽてに似た生き物が飛んでいくことも。手紙を開くと魔導生物は消える。距離が遠いほど魔力消費が増えるため、貴族・冒険者・職人などが重要な依頼や報告に使用する。


・魔導結晶通信(高級通信手段)

特定の魔導結晶を持つ者同士が音声メッセージを送れる通信手段。結晶に声を吹き込むと、登録した相手の結晶に届く。短い音声のみ送信可能で、盗聴防止機能付き。高価なため、王族や貴族、商人など比較的裕福な人が機密連絡に使用し、遠方の家族や仲間との連絡にも活用される。


⚫︎商標登録と利益契約


この世界では、創術や技術の権利を守るための「商標登録」と、商売の取引を正式に管理する「利益契約」の2つの制度が存在する。どちらも証契士しょうけいしが管理する公的な仕組みであり、創術屋そうじゅつやとして商売を続ける上で重要な役割を果たす。


・商標登録(創術や技術の権利を守る制度)


新しい技術や発明を登録すると、「商標証しょうひょうしょう」と呼ばれる魔導刻印が発行され、登録者が正式な持ち主であることが証明される。この商標証は、透輝液とうきえきやアタッチメントのような創術技術を守るために不可欠なもの。


商標登録には「創造者の証明」が必要で、ツムギのような創術屋なら、証契士に試作品や製法を見せることで申請が可能。登録された技術は無断使用や販売が禁止され、他の職人や商人が使用する場合は使用料ロイヤリティを支払う形となる。さらに、「ツムギ製の透輝液」のように正式なブランド価値が認められ、品質保証にもつながる。


ただし、登録には5000〜1万ルクの費用がかかり、登録者の死後100年で権利が消滅する。また、登録しただけでは意味がなく、広めるための商売戦略が必要となる。


・利益契約(商売人向けの制度)


商標登録とは別に、「商品を正式に商売にするための契約」が利益契約である。これは、販売価格や利益を証契士に登録し、公的な取引を保証する仕組み。ツムギが最初にイリアと交わした契約がこれにあたる。


利益契約を結ぶことで、取引価格が記録され、「適正価格」が保証されるほか、販売履歴の管理や、契約違反が発生した際の証契士によるトラブル解決が可能になる。また、商標登録された商品は、商人との取引がスムーズに進み、ツムギの権利が守られる。


登録には3000〜5000ルクの費用がかかるほか、販売する商品のリストと、販売契約書が必要となる。


この2つの制度を活用することで、この世界の人々は技術を守りつつ、安心して商売を続けることができる。


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