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【シーフが訪れるそれは死の宣告】  作者: 鳴瀬 春
キャラクター紹介
8/53

生じる違和感

どれだけ時間が経過しても涙が止まることはなかった

村人たちは気を遣ってくれたみたいで各々の家に帰っていった。

私は眠りにつくことが出来ず、これからどう生きていこうか悩んでいた。

ゼバスを思い出すたび、心が萎んでいく感覚が強くなっていく。

数か月いや幾年経過しても、この感情を忘れることは不可能だろう。そんなことを考えていると

深夜1時頃を回ったあたりだろうか家の戸が物凄い勢いで叩かれた。



私達を匿ってくれている夫婦が床から身体を起こし来客に応対すると、そこには血相をかいて村の様子がおかしいという村人がいた

他の家を訪ねても誰もおらず、残ったのがこの家の住民だけらしく、

この村人の妻子も旦那が用を外で足している間に忽然と姿を消してしまったらしい。



村人の名前はジャウネシンというらしい。

彼は6歳の娘を持ち、妻とそれはもう仲睦まじく暮らしているようだ。

私たちは他の村人がどこへいったのか捜索すべく家から出ることにした。

現時刻は深夜2時を過ぎていることもあり、当たりは静寂と暗黒に包まれていた。

家を一つ一つ見回ってみたが、村人の姿は誰一人見つけることができなかった

匿ってくれた夫婦も声を出し捜索するが誰の返事も返ってこない。




そんな時、夫婦が先刻の血相をかいて家に訪れたジャウネシンのある違和感に気づく。

あの子、娘から貰った言うて片時も離さずにあんな大事にして、持ってた首飾りしてなかったね。

オラの娘がプレゼントしてくれたんだぜ、なんて毎日、嬉しそうに自慢してくるから違和感に思ったんだ。

私もこの発言を聞き、奇妙な違和感を覚えた。村人に切り刻みにされた近衛兵の顔に覚えがあったのを思い出したのだ。


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