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早紀と所長の二年半  作者: 水島素良
2017年10月

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2017.10.20 運命の日⑨ 高谷修平 病院

「修平!」

 ユエが叫んだ。

「よかった!目を覚ました!」

 修平は薄く目を開けることしかできなかったが、どうやら集中治療室らしき場所に自分はいるらしいということがわかった。

「あんた〜危なかったんだよ〜!急に悪化して、今夜がヤマって言われてさ〜!

 いや〜よく帰ってきた!えらい!」

 ユエは半泣きで変なことを言ってから、夫を呼びに外へ出ていった。

 ベッドの横には、新道がいた、

「先生」

 修平は、かすれた声で尋ねた。

「うまくいった?」

『ええ、全て終わりました』

 新道は満面の笑みで言った。

「先生」

 修平は目を閉じ、さらに尋ねた。

「自分が何者か、やっとわかっただろ」

 この子は全て見ていたのだ、と新道にはわかった。

『はい』

 新道はメガネに手をかけて笑った。それは善良なだけの『先生』の顔ではなく、悪や悲しみも全て取り込んだ『完全な一人の男』の顔だった。





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