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早紀と所長の二年半  作者: 水島素良
2017年10月

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2017.10.20 金曜日 運命の日① 新橋早紀 テレビ局

 新橋早紀はテレビ局の楽屋で番組の収録が始まるのを待っていた。母親は少し到着が遅れそうだと連絡があった。そこで、先に一人で司会者である大物お笑い芸人にあいさつをしてこようと思い、お土産として買っておいた北海道のお菓子の紙袋を持って廊下に出た。

 廊下は人の気配がなかった。

 先程までスタッフや局の人間らしい人が歩いていたのに、不思議なほど静まりかえっていた。何かおかしいなと思いながら、早紀は廊下の門を曲がった。


 そこに、初島緑がいた。


 修学旅行で会った時と同じスーツ姿で、不気味な笑みを浮かべながらゆっくりと近づいてきた。

 早紀は驚きと恐怖で持っていた紙袋を落とした。そして、ゆっくりと数歩後ろに下がると──全速力で走って逃げた。


 殺される!


 初島の目つきを見た瞬間にそう確信した。その目は奈々子を殺した時と同じ狂気に彩られ、不気味な輝きを放っていたからだ。

 早紀は必死で走った。

 しかし、初島も、同じくらいの速さで追いかけてきた。

 エレベーターの前を通り過ぎ、どこか隠れる所がないか探し、早紀は階段に飛び込んで駆け下りた。

 しかし、初島が追いついて早紀の服の背中をつかんだ。

 振り払おうとして暴れているうちに足元を見失い、バランスを崩した早紀は、初島と一緒に、階段から転がり落ちていった──






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