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早紀と所長の二年半  作者: 水島素良
2017年5月

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2017.5.26 金曜日 河合先生への日誌 藤木辰巳

 専門学校の見学に行きました。生徒がみんな流行の、かっこいい姿をした人ばかりで、自分の地味な見た目について考えてしまいました。他の見学者もモデルのような人影がばかりで、僕一人だけが「田舎のおじさん」なのです。ですが、僕は髪を派手な色に染めたりすることには興味がなくて、ナチュラルさをどこまで保つかを考えてしまいます。浜で年寄りばかり見てきたからかもしれません。ところが、専門学校の人たちはあくまで若い人を顧客として想定しているように見えました。そういえばホットペッパーの広告も若い人の写真だらけですね。実際に世の中で生きている人は様々な年齢層で、完全に剃ってスキンヘッドにでもしない限り、いくつになっても美容院や理髪店に行くはずなのですが。

 佐加が言っていました。服のモデルの世界は多様化しているのに、美容の広告はいつも同じようなものばかりだと。

 学校祭の話をしたら、何人か来てくれると言っていました。廃校になる前の最後の学校祭だというところに惹かれた人もいるようです。今年はきっと卒業生たちが懐かしがって集まってくるでしょう。人が多くなりそうですね。 

 杉浦は学校の歴史を展示したい、講演会もしたいと言い張っていますし、佐加はとにかく『校舎をハデにデコりたい。今からやらないと間に合わない』と毎日うるさいです。この2人を止めるのは不可能でしょう。ヨギナミはまたレストランに協力を持ちかけると言っていましたが、去年のようにうまくいくかはわからないと言っていました。何も出すものがなくなったら、僕が貝とスルメを焼こうかと思っています。佐加は「肉食いたい」と言っているので、変えるかもしれません。




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