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早紀と所長の二年半  作者: 水島素良
2016年12月

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2016.12.27 火曜日 河合先生への日誌 与儀奈美

 平岸家はとてもいい所です。みんな親切で優しいし、食事はびっくりするくらい豪華です。あの量を毎日作ってる平岸ママって何者なんでしょう。料理を教えてもらうのも楽しいです。

 楽しいんです。おかしいでしょうか。母が入院して具合悪いのに、私は楽しいんです。いいんでしょうか。

 母は私がいると機嫌が悪いのですが、だからといって付き添いに行かないとなぜか怒り出して『娘を連れてこい!』ってスギママや平岸ママに怒鳴り散らすんです。昔からそうなんです。何かしてほしいことがあるなら『やってほしい』と言えばいいのに、言わなくても自動で何もかもやってくれることを期待して、その期待どおりにならないと怒り出すんです。でも、何を考えているか教えてくれないんですから、まわりに何ができるっていうんでしょう。あの母と何十年も友達でいられるスギママも平岸ママも、寛大すぎると思います。

 佐加もお母さんとよく一緒に見舞いに来てくれるそうです。今、病室には佐加が持ってきた花や小物、ファッション雑誌などが並んでいます。母はそれが気に入っているようです。私が持っていくものは全部けなすのに。

 愚痴っぽくなってしまってすみません。レストランの人もみんな優しいです。クリスマスにある人にもらったマフラーをしていったら、かわいい、似合うと褒めてくれました。お世辞でも嬉しいです。レストランは年末年始に合わせたメニューに変わりました。早めに来てみてくださいね。シェフがとっておきを用意して待っています。




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