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早紀と所長の二年半  作者: 水島素良
2016年12月

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2016.12.2 金曜日 サキの日記

 生まれ変わりたーい!!


 奈々子が叫んだ。いきなり出てきて、


 ピロウズの『アナザーモーニング』が聴きたい。


 と言い出したからかけてやったらこれだ。乗っ取られる身としては怖すぎる発言だ。


 人生やり直したい。でも無理だよね。


 やめろ、

 そんなことをぼやきながらこっちを見るんじゃない!

 本気でやばいと思ったので目を合わさないようにしていたら、相手にされてないとわかったのか、奈々子は姿を消した。所長に起きたことを伝えようとした時、しばらく距離を置くことにしたのを思い出した。なので佐加に送ってみた。


 たまに遊んであげようよ。かわいそうじゃん。

 またカラオケで歌わしてあげるとか。


 忘れてた。佐加は幽霊の味方だった。ヨギナミもたぶんそっち寄りだし、あかねに話すしかないと思って平岸家に行ったら、


 今忙しいのよ!見てわかんない?

 美少年同士の激しいセック──。


 やばい漫画の原稿画像を突きつけられたので、慌てて逃げ出した。テレビの間でまた平岸パパが日経を見ていたので、最近の株価云々の話を聞いていたら夕食の時間になった。



 今日、高条に、2人でどっか行こうと誘われた。あかねがいるとBL妄想されるし、高谷は体調が心配だから、という理由で。

 なんで私がお前と2人きりで遊びに行かなきゃいけないんだ!?と言いなくなったけど、高条の態度が真面目だったのと、前カラオケで奈々子を追い払ってくれたことを思い出したりして、なんとなく断れなかった。旭川に行こうと言われたけどそれはさすがに遠いと思ったので、隣町にあるカフェを視察に行こうということになってしまった。日曜日に。

 からかわれるのが嫌だからまだ誰にも話してない。男の子と2人きりというのも不安。

 私はまたバカみたいに畠山を思い出して沈んだ。高条があんなことをしてくるとは思わない。でもわからない。男ってバカだから。

 やっぱりやめておいたほうがいいのかな。

 でもそろそろ、私も前に進みたい。




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