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早紀と所長の二年半  作者: 水島素良
2016年11月

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2016.11.22 火曜日 河合先生への日誌 高谷修平

 試験中に日誌に当たるときついと、奈良崎が言っていました。「試験辛い」くらいしか書く材料がないと。元気な証拠ですね。

 僕は(書き言葉に『俺』を使うなと注意されました。伊藤に。なんで先生方注意してくれないんですか?日誌は公文書じゃないからいいんですか?)ここ数日危ない綱渡りをしていました。朝起きた瞬間にだるいのがわかる。今日学校に行けないかもしれないと思うんです。そのあと、朝食で平岸達のくだらない話を聞く。部屋に戻って準備をする。心の準備です。それから出かける。草原を歩いている間、途中で止まらないか、倒れたりしないかと緊張しているんです。でもだいたい、学校には着けてます。着くと安心します。でも本当に調子が良くない時は、授業中座っているだけでも神経を使います。体力がすり減っていくのが感覚でわかるからです。

 奈良崎たちにはそういうのが全くない。行きたいと思えばどこにでも迷いなく行ける。いちいち体の調子なんて気にしない。なぜなら、よい状態が当たり前だから。僕にはそれがわからない。でも他人をうらやんでも仕方ない。自分の体と付き合っていくしかない。

 試験残り一日。がんばります。




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