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早紀と所長の二年半  作者: 水島素良
2015年10月

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2015.10.18 秋倉の草原

 空の半分は青空だが、半分は雲に覆われている。建物など、ここには一つもないのに、地上に日光が届かず、日陰にいるような気がする。


 久方は草原で、空と雲の境目を見上げていた。灰色の雲の薄い部分が、光を透かせて輝いている。


 同じ青空と草の風景でも、光がないとこんなに違って見えるのか。


 先日の、強烈に晴れた日の草の色に比べて、全体がグレーがかって見える。光が遮られているならそれは当たり前なのだが、こんなに広範囲が均一に色褪せて見えて、しかも空の半分はいつも通りの鮮やかな青。コントラストの問題だろう。空も一面曇りなら、不思議に思わなかったに違いない。


 半分違うだけでこれか……と思った瞬間、移動した雲から太陽が姿を現した。


 草原一面に、急に光が溢れる。草木の色が鮮やかになり、なめらかな葉の表面は光を受けて輝く。


 久方創はしばらくそこに立ちつくして、光と影がもたらした変化に見入っていた。




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