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早紀と所長の二年半  作者: 水島素良
2015年9月

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2015.9.19 サキの日記


 眠れない。


 平気なときはなんでもないのに、突然、不調が束になって襲いかかってくる。

 言われた時は平然としていられたはずの悪口。

 やられた時はそんなに反応せずに済んだ嫌がらせ。

 自分がしでかして忘れようとしていた失敗。

 そういうのが全部、無防備に気弱になったときに、繰り返し襲いかかってくる。

 何度も何度も『お前にはなんの価値もない』『お前はみんなの迷惑だ』と繰り返し私に突きつけてくる。


 そうやって、たった一度の理不尽な出来事が、

 何度も何度も私を苦しめるのだ。


 泣きたいときや人前ではまず涙が出てこないのに、こういう時だけ溢れるように流れだして、嗚咽が止まらない。自分がかわいそうで泣くなんて幼稚すぎる。でもどうしようもない。自己嫌悪で頭が一杯になるのに、そう時間はかからない。


 学校に行けない。

 特別な才能なんてない。

 友達もいない。

 頭も良くない。

 動きも鈍い。


 悪いことしか浮かばない。



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