表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
早紀と所長の二年半  作者: 水島素良
2016年1月

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

168/1131

2016.1.5 サキの日記


 新千歳空港での待ち時間に、私はうちのバカにメールしてみた。

 隠し子がいたら今のうちに白状しなさいと。

 秋倉で自分に似すぎてる人に会ったことも書いといた。それが所長だとははっきり伝えなかったけど。私はあんなに純粋じゃないし。

 うちに着いた頃に返事が来た。



 俺が知ってる限りではいないなあ。由希にも聞いた?案外怪しいぞ、なんせ高校の時から、砂糖菓子に群がるアリのごとく男が寄って来てたからなあ。

 まあ、世の中には似たやつが3人いるって言うから、そのうちの一人じゃない?

 ただ、楽屋で寝てる俺を美女が襲って、いつのまにか子作りされてた可能性はないでもない。これでも若い頃はよく、女優志望の女に襲われたもんだ……。


 後半に嘘くさい女性遍歴が長々と書いてあったので、即削除。

 母が……ってことは、ないと思うけど。でもあの人、私を産んだことも覚えているか怪しいからなあ。



 明日塾だからって帰ってきてしまったけど、絶対行かなきゃいけない訳じゃないし。

 もっと長く秋倉にいるべきだったんじゃないかと、なぜか、変に落ち着かなくて、今日はこんな時間まで何も手につかなかった。

 どうしてこんなに心配なんだろう?

 所長は大人なのに。



 一応、平岸パパとあかねと所長に『無事に着いた』メールしたけど、まだ返事は来てない。単なる報告だから、返事する必要も感じないのかもしれない。


 とにかく、4月から秋倉高校に行くことは決まったから、それまでは勉強しながらいろいろ準備しないと……と思いながら、物が散乱してカオス状態の部屋を見回してたら、急にやる気なくなってきた。

今日はもう寝よう。

 秋倉では11時とかに普通に寝てたのに、帰ってきたとたん、今も日付変わるまで起きちゃってるし。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ