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早紀と所長の二年半  作者: 水島素良
2018年1月

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2018.1.4 木曜日 河合先生への日誌 保坂秀人

 今日は町役場の仕事始めの日で、町長が新年の挨拶をした後、スマコンが『新春の歌』を披露する予定でした。

 ところが、演奏が始まったとたん、スマコンは全然違う歌詞を替え歌のように歌ったのです。せっかく僕が一ヶ月もかけて考えた新年にふさわしい真面目な歌詞は完全無視で、


 仕事始め〜4日になった〜

 いやだ〜

 29日に帰りたい〜

 もっかい正月休みしたい〜

 ラ〜ラララララララ〜


 ひたすらこの繰り返しです。しまいには町役場の人もノッてしまい、


 29日にかえりたい〜

 ラ〜ララララララ〜


 の大合唱になってしまいました。止めるに止められないので、僕はひたすら伴奏を弾き続けながら横目でチラッと町長を見たら、怒りで顔が赤黒くなっててヤベえと思いました。

 式が終わってから、やっぱり町長室に呼び出され、

「一体これはどういうことかね?」

 と、メガネを光らせてにらまれました。

「俺のせいじゃないっす!文句は娘に言ってください!」

 と言ったら、ため息をついて、

「今はどうしてあんなに反抗的なんだろうなぁ」

 と、娘の愚痴を1時間くらい聞かされました。

 ほんと、なんでスマコンってああなんでしょうね。

 替え歌で人の作品を台無しにするのやめてほしいっす。

 僕自信あったんすよ、新年の歌。

 みんなを感動させて1年をスタートする予定だったのに。

 後でスマコンに聞いたら、

「みんな笑って楽しそうだったからいいじゃない」

 いや、そういう問題じゃねえよと思いました。

 先生、一回説教してやってください。

 お願いします。




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