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早紀と所長の二年半  作者: 水島素良
2017年11月

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2017.11.8 水曜日 河合先生への日誌 藤木辰巳

 杉浦が高谷に本を送りたいと言っていまして、今日あいつの家で一緒に選びました。本人にも連絡を取って。しかしすごいのは、どの本を見せても「それ読んだことある」とか「それは頭に入ってる」と言うことです。

 何が欲しいか聞いたのですが、伊藤ちゃんに聖書を送ってもらって、それを読むので今は忙しいんだと言っていました。それを聞いた杉浦が、

「死を前にして信仰に目覚めたのかね」

 と不謹慎なことを言ったので慌てましたが、高谷は、

「まあ、そうかもね」

 と気にしていないようでした。

 杉浦はキリスト教関係の本を送ることにしたようです。それは伊藤ちゃんに任せておけばいいんじゃないかとも思いましたが、杉浦を止めても無駄なのでやりたいようにさせておきます。高谷も杉浦の性格はわかってるから理解はしてくれるでしょう。

 あいつの髪がボサボサなのが気になりました。あっちに行って切ってやりたいくらいなのですが。病院にも理髪店があるそうですが、もう少し体調が良くなったら行くと言っていました。

 美月は、伊藤ちゃんがかわいそうだと言っています。僕は『かわいそう』という言葉は使わない方がいいと思っています。高谷も伊藤ちゃんも懸命にがんばっているのだし、助けは必要かもしれませんが哀れみはいらないと思うのです。僕は国語がうまくないのでどう書けばいいかわからないのですが、『かわいそう』という言葉から少々上から目線のような感じを受けるのです。対等に助け合いたい仲間に『かわいそう』という言葉をかけたくないのです。『がんばれよ』も強すぎるでしょうか。もう十分がんばっているのだから。こういう時何と言ってあげればよいのか本当に難しいです。何かアドバイスをください。




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