表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
早紀と所長の二年半  作者: 水島素良
2017年11月

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1008/1131

2017.11.3 金曜日 祝日 河合先生への日誌 杉浦涼

 受験が近づいているというのに、みな『勉強に集中できない』と口々に言っています。なので僕は、今日から毎日塾を開催することにしました。平日は3時から6時まで、土日は9時から夕方5時までです。もちろんずっといろとは言いません。集中力が欠如している佐加や新橋さんに長時間座っていろと言っても無駄なのはわかっていますからね。今日も勉強を始めて5分と経たないうちに、二人で幽霊の話を始めてしまった。亡くなった人を悼む気持ちは尊重されるべきだが、それは勉学を怠る理由にはなるまい。佐加にまたホソマユ呼ばわりされましたが、人の容姿をバカにするような次元の低い者の言うことは僕は気にしません。佐加もそのうちわかる時が来るでしょう。

 今日は高谷とも話をしました。まだ体力が回復しておらず、10分ほど話しただけで疲れてしまうようです。ですが、夏目漱石について彼と話すといつもその深い洞察力に驚かされる。他の人とは違うことを必ず言ってくれるのです。とても興味深いことを。

 高谷が秋倉高校からいなくなったのは本当に残念です。

 僕は彼が学校に来なくなっても、友人として一緒に学術的な話をする仲でありたいと思っています。

 先生も一度話してやってください。

『河合先生と話したい』と言っていましたから。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ