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はじめまして、お久しぶりです。 -OL日記-

作者: 斉藤寧々

この文章は2019年、私がまだ入社3年目だった頃に書いた物です。当時執筆に使っていたパソコンは古く、起動だけに7-15分かかる物だったため、嫌になって、書くのをストップしていました。



「皆様、おはようございます。本日からこちらで勤めさせていただくことになりました、

 工藤と申します。」

「一日でも早く戦力になれるよう頑張りますので、ご指導、ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。」


 

4年前の朝、月並みな挨拶を終えて、私は社会の小さな歯車となった。



 

私の名前は工藤しおり。社会人4年目の25歳。

計算や論理的思考を心から苦手とする、ごく普通の社会人(だと本人は思っている)。


この、目立った者勝ちの世の中の流れに影響されて、

幾度となく、他人と差別化できる特徴が自分の中にないか探そうとしたことがあるが、


身長が171cmで足26cmと無駄に大きいこと。



以外に思い浮かばないので考えるのをやめた。

先天的なものばかりで、後天的なものが無いことがこんなにも悲しいとは。



特技は無し。自分でもうんざりするぐらい不器用だから。

性格はおおざっぱ。取柄は忍耐力だけ。人からよく優しいと言われるが、

自分自身そんな風にはまったく思っていない。

特徴が無いが故、人々から「優しい」という言葉が絞り出されてくるのだろう。



小中高一貫して成績は全体的に中の下。

数学、いや、算数はそこら辺の4歳児に負けるレベル。


どうでもいいが中学1年から2年までの間、

お粗末な成績・モテない見た目・地味な性格が災いして、

所謂いじめの標的にされ、生きることに疲れたこともあった。


だが奇跡的に優しい友人1名に恵まれ、

見た目と性格は変えられなくても、成績は自分で何とかできるだろうと猛勉強した末に、

県内で中の上とされるレベルの高校に入学することができた。


時は流れ、県外の外国語大学に進学。

英語とは違う言語を専攻した。


片親で母に負担をかけられなかったので、学費は奨学金から賄い、

生活費はすべてアルバイトで工面した。

コンビニとバーガー屋で月14万円稼いでいたことは、密かな誇りだ。


-----------------------------



工藤しおり 25歳 専門商社勤務の営業ウーマン。

そもそも数字に弱い、決して適任とは言えない環境の中で日々もがき苦しんでいる。

おそらく内定をもらえたのは、高校を卒業してから自力で生活していたことと、アルバイトで真面目に4年間勤務を継続したことが高く評価されたから。


はっきり言って私の人生は残念なポイントで溢れている。


だが、こんな人生から少しの間だけエスケープできる方法を私は知っている。



それは、妄想に耽る事だ。







   

 









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