第11話―中央大陸解放戦
中央大陸より少し離れた場所に、小さな島がある。
そこに、大型の船が1つ打ち上げられていた。
船の中にある部屋で、1人の男が目を覚ました。
男は記憶をたどって思い出し、部屋から出た。
ミスリルを見つけたケントは、ゴブリンたちにその場所を教えて、ミスリル採掘に勤しむ。
ミスリルを数個手に入れたリリアンは、黒き剣士と対等に戦える武器を作るべく、工房に潜る。
かりんなど戦いに不向きな住人は、壊れた施設の修復にかかり、戦闘特化のソウカ、ライアー、オルカーは魔法や弓術、剣の鍛練を行った。
黒き剣士ダークドラゴン・ナイトは、これがこの大陸での最後の戦いだと知っており、残る部隊を集結させた。
黒き剣士「ガイコツ兵団長、戦いの準備は進んでいるか?」
ガイコツ兵団長「着々と。閣下は、異界の人間どものみ集中を。オークが敗れた今、力は劣るものの、2000を越える魔物が揃いましてございます!」
数は圧倒的。この全ての兵力と己の力を合わせて、黒き剣士は立ち上がる。
黒き剣士「いざ、出立!これが最後の戦よ!」
集まった兵力はおよそ3000体。大兵団が砦を下りた。
ミスリルの鉱石がミスリルの剣や弓、杖の魔力石になり、防壁もミスリルに使われて固くなった。
大砲も新たに作られ、連続10連射できる大砲が敵が攻め来る方向にずらりと並んだ。
日が沈み、夜が明ければ最後の戦が始まる。敵は休息を取りながら、数時間ずつ進んで来ていた。
黒き剣士ダークドラゴン・ナイトは魔法を使い、大兵団を町のすぐ近くにワープさせる。
周囲の木や樹木が斬り倒され、夜のうちにかがり火が昇る。
周囲を警戒していた監視塔から、森に異変が起こったと知らせが入る。
まもなく、戦が起こる。黒き剣士ダークドラゴン・ナイトはすぐに大兵団をワープさせなかったのは、これが狙いだった。
朝方すぐに戦闘が始まれば、町に住む人々や魔物は逃げ場がない。
いくら防壁が固かろうが、大軍に囲まれれば町から出れない。
強い武器を手に入れても、戦闘不向きの人々や魔物を逃がす準備が遅れた。
夜が明けた。敵は兵力を三方に分けて攻め入って来た。北は大砲や弓で応戦。東西はケント、ソウカ、ライア、オルカー、リリアンが分かれて守る。
黒き剣士ダークドラゴン・ナイトは動かない。どうやら、様子をうかがっている。
さすがに敵の兵力が多い。なぜ南を襲わないのか。疑問が巡る中、ケントは敵ゴブリンを倒す。
黒き剣士ダークドラゴン・ナイトは、不適な笑みを浮かべる。