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創作お役立ち?

レビューが欲しいか? レビューが欲しければくれてやろう! 500円で!

作者: NOMAR

(* ̄∇ ̄)ノ レビューと口コミをちょっと調べてみた。


『Googleに口コミ投稿すると500円券プレゼント』


 とある店舗のポスターを見てモヤッとした気持ちを感じた。

 その店舗についてGoogleに口コミ投稿し、星を入れ、その画面を店員に見せると500円券が貰えるというサービスだ。


 小説家になろう、に作品を投稿する者なら、感想が欲しい、応援の星が欲しい、レビューが欲しい、となるのも分かる。分かり過ぎる。


 このポスターの目的は、グーグルに口コミ投稿し星を入れると、グーグルマップで店を検索したとき、その評価や口コミが見れたりする。

 店の宣伝が目的である。


 小さな店舗から見れば、少しでも宣伝になりその宣伝費を安くして効果が出れば、客が増えて利益に繋がる。

 なので宣伝の為に身内の口コミなんてのが出てきたりする。


 しかし、それを金銭で依頼するとどうなるのか。


 客商売と小説投稿サイトを比較するのもなんだが、レビューと考えると。

 作者としてレビューが貰えると嬉しい。それは読者におもしろいと感銘を与え、しかもその人が『これは他の人にも見てもらいたい、おもしろいから』という、情熱でレビューを書いてもらえる。

 これは、そこまで人の心を動かすものを作れた、という創作者にとっては無二の喜びとなる。

 だからレビューは貴重なものとなる。


■口コミ代行


 しかし、需要が高まればビジネスともなる。

 口コミ代行サービスとは、1文字1円とか、1件6000円といった料金で口コミ投稿を行うサービスだ。


『あなたのお店、口コミ足りてる?』『インターネット上のネガティブな口コミでお悩みではないですか?』

 こういった宣伝文句で口コミサイトの投稿を有償で引き受ける『クチコミ代行サービス』

 利用した店舗では翌月から売り上げが上がったというところもあり、効果はあるようだ。


 ウェブ集客において、Googleの検索結果の地図部分に表示されるGoogleレビューの影響度が高まってもいる。

 そのために、自社のレビューを増やすことが、事業者に求められるという状況にもなる。


■マイナスイメージのレビュー


 大手グルメサイトの食べログ、大手通販サイトのアマゾン、地図アプリのグーグルマップなど、商品や店舗を酷評する口コミがある。


 この中には競合相手の評判をおとしめるために仕掛けた『嫌がらせレビュー』の可能性もある。


 競合相手が営業妨害の為に仕掛ける嫌がらせレビュー。

 口コミ代行サービスの中には競合相手の営業を妨害するために、同業他社から嫌がらせレビューを請け負うところもある。

 店舗や商品を選ぶのにレビューや評価を参考にする人が増えると、シェアを奪う為に高評価と低評価の殴り合い、という状況にもなる。


■口止め料が目的の悪評


 レビュアーに口止め料を支払って低評価を取り下げさせているところも出た。口止め料を目当てに、あえて低評価のレビューを書き込むという図太いビジネス。

 ビジネスとなった口コミ、レビューの世界は業が深い。


『口コミ投稿で500円券プレゼント』


 店舗としては宣伝とサービスを兼ねたキャンペーンのつもりかもしれないが、利害を絡めてしまうとその先は、ありとあらゆる手管を活かした、口コミ代行、やらせレビューがネットに横行することになる。


■Google


 2017年にはGoogleの本拠、アメリカでやらせの口コミ、レビューがニュースになる。問題になったのはGoogleマイビジネス。


〇テキサス州オースチンのSEO会社がFacebookグループ内でGoogleマイビジネスのレビューを相互に行おうというオファーを出した。


〇こうした行為を行うSEO会社に料金を払って偽レビューの投稿を依頼すると、クライアント企業はGoogleによってSEO上のペナルティーを受けるリスクがある。


〇さらには公正取引上の法的な問題があり、当局から告発されるリスクがある


〇不正行為を見つけた競合企業や、訴訟先を常に探している弁護士たちに集団訴訟を仕掛けられる大きな法的リスクがある


〇すでにニューヨーク州では2013年に偽レビューを利用した19社が検察庁から告発されて2500ドルから10万ドルの罰金を払っている。


〇偽レビューはGoogleのガイドライン違反だけではなく、法律を破る結果になる。


■違法行為


 いち企業が金銭の授受をして偽レビューの組織的な売買をすることは、公正取引に関する法律に違反し犯罪行為ともなる。


 しかし、日本でもGoogleの地図検索に表示される口コミにヤラセのステルスマーケティングがなされたり、地域ポータルサイトではお金や景品をもらった人が口コミを書くことがある。


 私が見かけたポスターはこれに当たる。


 軽い気持ちでやったことだとしても、企業がそうしたことが露見すれば、ネット上に悪評が書き込まれるだけではなく、刑事告発されることがあり得る。


 店舗であれば信用を失う事態になりかねない。場合によっては、消費者を欺く反社会的な詐欺ともなってしまう。


■偽レビューの問題の根底


 偽レビューが問題となっても口コミ代行サービスが横行する理由のひとつとして。

 ネットの情報のいい加減さを知らない消費者が、ヤラセの口コミを信じてしまうことで売上を左右することにある。


 根拠が薄いレビューや口コミ投稿でも、高評価、好意的なものが多いところに客が行ってしまう。ここに口コミ代行サービスのつけこむ隙がある。


■まとめ


 見かけたポスターにもやっとして調べてみたら、レビューの闇を見てしまった。

 信用できる評価、レビューとは利用者のマナーに頼るところが大きい。

 特に客商売に繋がるところでは、生き残りを賭けるためになんでもアリ、となりがちになる。

 しかし評価もレビューも信頼できない、となれば業界全体が不利となる。

 利害と関わらない善意の口コミ、レビューは有り難いものである。


 かつて拙作にレビューを貰えたときは嬉しかった。

 そのレビューが熱意と善意からのものであり、貴重なものだと後になって知った。


 なかなか貰えないから価値がある。

 価値があるからといって金銭でやり取りするものでは無い。


 今、万感の想いを込めて。


 m(_ _)m

 かつて拙作にレビューをいただきましたこと、深く感謝しております。ありがとうございます。


 ( ̄▽ ̄;) しっかし、世の中いろんなビジネスがあるもんだ。


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