プロローグ
初投稿です。
文章おかしいかもですが頑張ります。
真夏の青空。
大観衆の野球場の中心、マウンドから投げ込まれるボールは轟音と共に空を切りズドンとミットに収まった。
「ストライク!ゲーームセット!」
駆け寄ってきたナインと勝利の喜びを噛み締めている少年。
これが俺、川上瞬兵。高校2年生、左投左打の4番でエースだ!
親の影響で野球を始め、気づけば超高校級と野球ニュースで取り上げられるほどの選手になっていた。
有名強豪校に進学した俺は今、夏の甲子園のマウンドで優勝をみんなで分かちあっている。
これが人生の絶頂期だった。
ー半年後…
夕暮れのグランドに俺は居た。
「くそ…!どうして…どうしてこうなっちまったんだよ…。」
思いっきり投げた白球はヘナヘナヘナと力なくわずか5m程のところで地面に転がった。
以前甲子園で放った150キロを超えた豪速球は面影もなく、山なりでも届かないほどになっていた。
シーズンオフ前最後の練習試合で打球が聞き手の左肩に直撃、医師から告げられたのは、
「野球はもう諦めてください。日常生活に支障が出ないだけでも奇跡だと思った方がいい。」
という、俺にとって実質死刑宣告と同じ絶望的な言葉だった。
諦められず毎日グランドでリハビリに励んでいるが一向に回復の兆しはなく、
イライラが限界まで募っていた。
「瞬兵、やってるなあ!うーん…まだまだ先は長そうだな…。いっそ右利きに転向したらどうだ?」
心配した監督が声をかけてくれたがやるせなさと苛立ちでいっぱいの俺の耳には届かない。
「…帰るっす。おつかれした…。」
俺は心配するナインの視線を他所にグラウンドを足早に後にした。
「…もう無理なのか…。くそ…くそ…くそーーー!!!」
やり場のない苛立ちのあまり人目もはばからず叫んでしまった。
ん?
向かい側の歩道から野球ボールが転がってきた。その後を人気プロ野球チームの帽子をかぶった男の子が追っている。
あれ?なんかこれまずくないか…?
ボールに追いついた少年を目掛けて、トラックがグングン迫っている。
運転手はスマホをいじっていて少年に気づいていない!
「おい君!あぶない!」
気づいたら駆け出していた。
「うおおおお!」
少年を突き飛ばしたおれをめがけてトラックは一切減速することなく突っ込んだ。
ここで俺の意識はなくなった。
俺は死んだのだ。
次回も割とすぐ投稿します