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【揺花草子。】(日刊版:2020年)  作者: 篠木雪平
2020年02月
32/364

【揺花草子。】<その2927:とっておき。>

 【揺花草子。】<その2927:とっておき。>


 Bさん「今年は全然雪が降りませんねえ。」

 Aさん「降りませんねえ。」

 Cさん「あくまで収録時点での話だから、実際にこの話数が公開される頃には

     雪中行軍も斯くやと言うほどの大雪に見舞われているかも知れないけれどもね。」

 Aさん「あれほどの雪はちょっと大変ですねえ。」

 Bさん「あのね、今の時代は冷蔵庫があるからどうと言う事はないけれども、

     一昔前までは雪融けの季節を過ぎると保冷と言うのは困難だったわけです。」

 Aさん「あぁ・・・まあ、そうだよねえ。」

 Cさん「初期の冷蔵庫はでっかい氷を入れて、その冷気を利用していたのよね。」

 Aさん「あぁ、そう言うのテレビとかで見た事あります。」

 Bさん「そして地域によっては、冬の間に積もった雪を冷暗所に保存しておくことで

     春から秋に利用すると言うやり方があるよね。」

 Aさん「あぁ、氷室。」

 Cさん「あら、意外と博識ね。」

 Aさん「え、割と常識じゃないです?」

 Bさん「日本では氷室と言えば茅葺の粗末な小屋みたいなイメージだけれども、

     実はこう言う氷の貯蔵施設は世界中にあってね。

     ヨーロッパなんかでは石を積み上げて作るようなものもあったと言うよ。」

 Aさん「なるほど。さすが石造りの文化。」

 Cさん「ゼロから施設を作るって言う例のほかにも、

     季節によらず殆ど気温が一定の天然の洞窟を氷の貯蔵庫として

     利用する例も多くあったわ。」

 Aさん「ふむふむ。」

 Bさん「けれども、今年は暖冬と言うか雪がぜんぜん降らないので、

     こういう氷室に貯める雪にも事欠くありさまだと言うよ。」

 Aさん「そうなんだ・・・。」

 Cさん「もちろん冷凍技術が進歩した昨今

     氷室なんて実用のために使われるわけではないけどね。」

 Aさん「それは、そうですねえ。」

 Bさん「それでも、雪の減少は重大な事態を招く可能性がある。」

 Aさん「重大な事態・・・?」


 Bさん「鳴沢氷穴を恐れなくなった

     反梨者たちの活動が活発化する恐れがあるよ。」

 Aさん「どんな活動をするって言うんだ!!!」


 富士山は静岡のものだと喧伝するとか?

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