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【揺花草子。】(日刊版:2020年)  作者: 篠木雪平
2020年07月
182/364

【揺花草子。】<その3079:論争を招く。>

 【揺花草子。】<その3079:論争を招く。>


 Bさん「ビートルズの新ドキュメンタリー映画『Get Back』。」

 Aさん「んん。そんなのがあるの?」

 Cさん「今年9月に公開予定だったんだけれども、

     来年夏に延期になってしまったんだって。」

 Aさん「そうなんですか。」

 Bさん「例のコロナ騒動で撮影が押してるんじゃないかな。」

 Aさん「撮影って何? ドキュメンタリー映画なのに?」

 Cさん「ジョンとジョージを呼ぶのも時間が掛かるって事じゃないかしら。」

 Aさん「よろしくない術を使うやつですかね!!?」

 Bさん「『Get Back』と言うタイトルからも推察されるとおり、

     このドキュメンタリーはビートルズ終盤期のセッションである

     『ゲット・バック・セッション』を題材にしたものだと言う。」

 Aさん「あれ、でもそれは・・・」

 Cさん「そう、阿部さんも気付いたと思うけれども、これは既に

     『Let It Be』と言うタイトルでドキュメンタリー映画が

     1970年に公開されているわ。」

 Aさん「ですよね。」

 Bさん「映画『Let It Be』ではメンバー間の確執や言い争いといった場面を

     不躾なまでの残酷さで描いていたよね。」

 Aさん「そうだったねえ・・・。

     ジョージとポールの口論の場面なんてもう

     観てるのも辛くなって来るよね・・・。」

 Cさん「これに対し、今回の『Get Back』はメンバー間の関係を

     もっとポジティブに描いているそうよ。

     メンバーは常にギスギスしていたわけではなくって、

     時には仲良く楽しくセッションにあたっていたはずで、

     そこもきちんと取り上げると言う事みたいだわ。」

 Aさん「なるほど。」

 Bさん「そう考えると『Let It Be』は

     メンバー間の不和をことさら強調し過ぎた

     偏向的な編集だったのかも知れないね。

     100回仲良くしてても1回口げんかしてれば

     この2人は仲悪いって見えちゃうもんね。」

 Aさん「んん。そう言うものかな。」


 Cさん「『公式 CP が地雷踏んで来た』みたいな事に

     ならないと良いけど。」

 Aさん「あなたのそう言うのは

     ちょっとホントもうって感じですね。」


 上手に回避するか、幅広い心で受け入れるか。

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