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【揺花草子。】(日刊版:2020年)  作者: 篠木雪平
2020年07月
181/364

【揺花草子。】<その3078:合わせ技。>

 【揺花草子。】<その3078:合わせ技。>


 Bさん「今日から7月ですぜ。」

 Aさん「おぉ。もう。」

 Cさん「日々を無為に過ごしている阿部さんにとっては

     月日は百代の過客どころの騒ぎじゃないわね。」

 Aさん「日々を無為に過ごしているとか随分な言われようですね?」

 Bさん「7月と言えば夏クールの始まり。

     そして同時に下半期の始まりでもある。」

 Aさん「まあ、そうだねえ。」

 Cさん「阿部さんお得意の下半身ネタね。」

 Aさん「身じゃないですし。あと別にお得意でもないですし。

     カトリーヌさんオッサンくさいですよ・・・。」

 Bさん「まあ言ってもぼくらの街では絶賛梅雨の頃合いなわけだけれども、

     時候としては既に夏真っ盛りなわけだ。

     サマーシーズン到来!なわけだ。」

 Aさん「お楽しみがいっぱい感すごいねえ。」

 Cさん「ゆうべはお楽しみでしたね的なね。」

 Aさん「それは季節とか関係ないやつです。」

 Bさん「ともかく夏。

     そろそろ遥かな尾瀬の野や遠い空を思い出しても良い時期だと思う。」

 Aさん「いやきみ尾瀬とか行った事ないだろ。知らんけど。」

 Bさん「そりゃ行った事はないけどさ。

     何と言うか尾瀬って日本人の心の故郷って感じがするじゃん。」

 Aさん「するけど・・・まぁ・・・。」

 Cさん「アリスちゃんやカレンちゃんの故郷であるところの

     コッツウォルズ地方がイギリス人の心の故郷のようにね。」

 Aさん「一部の人にしか通じない例え話。」

 Bさん「そして同時に故郷と言えば兎を追いかけたりしたかの山だったり

     小鮒を釣ったかの川だったりもするわけだ。」

 Aさん「んー・・・おう・・・。」

 Bさん「であれば、です。」

 Aさん「うん?」


 Bさん「遥かな尾瀬で

     兎を追っかけたり小鮒を釣ったりしたら

     故郷感 MAX って事になるよね?」

 Aさん「捕まるよ?」


 そんな事やりませんけどね。

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