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【揺花草子。】(日刊版:2020年)  作者: 篠木雪平
2020年05月
148/364

【揺花草子。】<その3044:感動を巻き起こす。>

 【揺花草子。】<その3044:感動を巻き起こす。>


 Bさん「演説ってあるじゃないですか。」

 Aさん「えっと・・・聴衆を集め広く主張を訴える演説?」

 Cさん「逆にそれ以外の演説って何よ。」

 Aさん「いや一応確認しただけですよ・・・。」

 Bさん「歴史上有名な演説はいくつかあるよね。

     例えばご存知リンカーン大統領のゲティスバーグ演説、

     『私には夢がある』で始まるキング牧師のワシントン大行進演説。

     かのビスマルクがドイツ統一について訴えた演説は

     『鉄血演説』とも呼ばれているよ。」

 Aさん「ふむ。鉄血宰相の名に相応しいね。」

 Cさん「あとでかい暁とも呼ばれているわ。」

 Aさん「それは違うビスマルクですね。」

 Bさん「Jリーグ初期に活躍し、

     ブラジル代表に選出されたりもしたよね。」

 Aさん「それも違うビスマルクだね。」

 Bさん「他に有名な演説と言えば、ご存知ジョブズ氏の

     『Stay hungry, stay foolish.』も知られる。」

 Aさん「あぁ、うん。そうだねえ。」

 Cさん「レビル将軍の『ジオンに兵なし』演説、

     ギレンによる『ガルマ・ザビは死んだ!何故か!?』で知られる追悼演説、

     『敢えて言おう、カスであると!』のア・バオア・クー攻防戦演説、

     クワトロ・バジーナによるダカール演説なども有名ね。」

 Aさん「ええ・・・一部の層にはね・・・。」

 Bさん「ギレンは悪人だけれども

     彼のアジテーターとしての才覚は確かと評されるよね。」

 Aさん「それはまあ、そうだね。」

 Cさん「淀みのない巧みな弁舌と力強い言葉選び、そしてその自信に溢れた姿勢は

     連邦に抑圧され鬱屈した心を抱えていた公国の民たちを奮い立たせたわ。」

 Aさん「確かに。」

 Bさん「ただ、ぼくらはその気になりさえすれば

     阿部さんだってギレンに決して劣らない

     非常に優秀なアジテーターになれると思っている。」

 Aさん「いや・・・えっ? 何? ぼくにそんな才覚があると?」

 Cさん「その片鱗を私たちは端々に感じると言う事よ。」

 Aさん「えー・・・そうですか・・・?

     ちょっと自分では分からないですね・・・。」


 Bさん「幼女について熱弁を振るう阿部さんの振る舞いは

     並大抵の熱量ではないからね。」

 Aさん「そんなトンチキな演説を

     やった覚えはないんですが!!!!!」


 多幸感に溢れていた。

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