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  作者: もんじろう
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 私の物心がついた頃にニシンの豊漁の年があり、父もその恩恵を受け、まとまった大金を手に入れた。


 周りのほとんどの漁師は入手した金を遊興費か船関係の設備に使ったが、父はあっさりと船を売り払い、漁師を辞めた。


 そして、幼い私と母を連れて関西へと移った。


 今思えばその後、ニシンの豊漁はパタリと止まってしまったので、父の判断は正しかったことになる。


 父は資金を元に紡績工場を買い取り、経営を始めた。


 世の中の景気の良さも手伝って事業は軌道に乗る。


 会社の規模は拡大していった。


 私が小学生になったとき、元々、患っていた喘息がひどくなり、少しでも空気が澄んだ場所に住むのが良いと、父は山中にある屋敷を購入した。


 こうして父と母、私、数人の使用人たちの新しい生活が幕を開けた。


 私の喘息は都会に居た頃よりはいくぶん良くなったが、完治はしなかった。


 それから何事もなく時は過ぎ、私は大学卒業と同時に父の会社へと入社が決まった。

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