どうも、にゃこです。
にゃーん。
どうもです、にゃこです。皆さん本日はいかがお過ごしでしょうか?私のおうちでは今日もぽかぽかと太陽の光が窓から差し込み、陽気漂う気持ちいい午後となってます。
私は相変わらず猫として自由気ままに生きてます。ちなみに、今後ろの方で「きゃー!にゃこが欠伸したわこっち見てるわかわいいー!!」とか叫んでるのは私の人間のママなのです。うるさいですけど、とてもいい人なんです。
と、ここまで順調な自己紹介だったのですが、ここからが少し問だ……
「みゃあんっ!」
「にゃうっ!?」
……問題、なんです。
「ねーちゃんねーちゃんっ!あのな、あのなっ」
すいません、お騒がせしました。このみゃーたはいつもいつも、突然私に飛びついてくるので、その度に心臓が止まる思いです(今では大分慣れましたが)。みゃーたは私の弟で、三毛猫なんです。オスの三毛って事で、うちでは幸運を運ぶ猫だって言われて可愛がられてます。
って、この家ではどの猫も特別な子なんでしたね。ママ曰く。
「ってねーちゃん聞いてる!?無視しないで!?」
うーん、そうですね、流石にこれ以上無視し続けると可哀想ですよね。それに拗ねたりすると、またご機嫌取りに苦労しますしね。
「まったく、なんですかみゃーた。落ち着きがない猫は車に轢かれますよ」
「やっと反応してくれた!!ていうか脅しが怖いよ!?」
「じゃあ死にますよ」
「ごめんなさいボクが悪かったです」
「……それで、何の用ですか?」
一通り弟をからかってから(結構楽しかったです)ようやく本題に入ってのですが、これが意外と面白い話だったのですよ、はい。なんでも、おうちに新しい子が来るんだとか。写真を見た限りでは茶トラの女の子だったそうです。
「ねーちゃんが真っ白で俺が三毛猫で、今度は茶トラか。なんかバランス良いなー」
なんて呟きながら尻尾を軽く振ったみゃーたは、何か嫌な事を思い出したようで、ふいに苦虫を噛み潰した様な顔で不機嫌そうに尻尾をぱたぱたやり始めたんですね。その様子でなんとなく気付いちゃったんですが、多分彼の事を思い出したんでしょう。みゃーたは彼をよく思ってないようですし。
「苦い顔をして、どうしたんですか?そんな顔をしては折角のイケメンが台無しでメス猫が離れていきますよ」
「ちょっ、ねーちゃん酷い!?メス猫離れるとか一言多いよ!?」
叫んですぐ溜め息をつき、気怠げな目を向けてきました。
「とか言いつつも、ねーちゃんの事だからわかってんだろ?」
私は軽く頷いて返します。
「まぁ、そうですね。なんでみゃーたは彼が嫌いなのですかね……」
「だってアイツは……気にくわねぇんだよな」
「どうしてでしょう。とってもいい方なのに」
「だからそういうとこが……」
何やらもごもごと語尾を濁し、なんと言ったのかは聞き取れませんでしたが、やっぱりみゃーたは彼を敵視しているようですね。姉としては仲良くしてもらいのですが。
それから3日たったのですが、ついに新しい子がやってくる日になったんですね。楽しみです。
「にゃこ、みゃーた!本日はなんと新しい子がきまーす!」
おおっ、お母さん、その手に提げてる籠の中にいるのが新しい子なのですね。早く見せて下さい、早く会いたいですよ、お母さん。
「あらあら、にゃこは興味津々なのね。まあ、みゃーたまで来てくれるの!流石うちの子、歓迎ムードで一杯なのね~♪」
「違う。俺はねーちゃんが興味持ってるみたいだから来ただけで、新しいのには全く興味ないな。ねーちゃんに敵うメス猫なんていないし」
私の隣でお行儀よく座っているみゃーたの尻尾は、さっきからそわそわと落着きなく動いてるし、耳は籠の方向へぴんと立ってるので、彼も興味津々なのは私と変わりない様ですね。
そーっと床に下ろした籠の蓋をお母さんがそっと開いていきます。
「それではご対面!どーぞーっ!!」




