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雨宿り
研修場のビルを目指して、夕方の目抜き通りを足早に歩いていると、雨のしずくが田崎の頬に当たった。空を見上げて「やばいな」と思ったら、雨がぼとぼと降り始めた。
周辺にコンビニがなかったことを思い出し、田崎は舌打ちをした。
どこかで雨宿りをするしかない。
とっさに見渡すと、近くの緑色のオーニングテントが目について、その中に入った。そこは、花屋の入口になっていた。
両開きのガラス扉を覗いてみると、バケットにいるのは誰だろうか。
※ 一身上の都合により、大幅に改編しました。今まで感想をいただき、ありがとうございました。