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捜索-SŌSAKU-

前回のあらすじ

単発バイト開始


鈴ちゃんと私は今、刀の動力となる石を探しています。

急いで家を飛び出したので、私はサンダル、鈴ちゃんは裸足です。

でもそれぐらい焦ってるって事だし、早く見つけないと!


「その石の在り処は分かってるの?」


「うん。僅かだけど、石の波動を感じる。こっちだ!」


ちなみにその石は 「正朱(せいしゅ)」 と言い、名前の通り赤く光っていて、目玉ほどの大きさだそうだ。

でも刀に動力がいるなんて話、聞いたことがない。

その石がないとどうなるんだろう。

気になるが、今はそれどころじゃない!

早く鈴ちゃんについて行かないと!


そうして私たちは、初めて会った細い路地で、捜索を始めた。

どうやらここから、正朱の波動を感じるらしい。

手分けして探していると、


「あ!」


室外機の下に、それらしき玉が!


「ま、待て!触ってはいけない!強い拒絶反応を喰らうぞ!」


という忠告の叫び声。

まずい、離れなきゃ!

が、そんな思いも虚しく、私は正朱に触れてしまった。


バチっ!!


と、いう大きな音。

体に稲妻が走ったような感覚だ。


「大丈夫か!?怪我はないか…」


鈴ちゃんが駆け寄る。

と、頭上から



ガシャーン!



と、何かが降って来た。


「今度は何!?」


巨大な落下音は辺り一面に響く。

近くの通行人は悲鳴をあげ、野良猫はニャーニャー逃げていた。


「まずい、来た!」


が、そんなのお構いなしに、窓ガラスをバリバリ割って、壁を傷つけながら、私に襲い掛かろうとする。

そいつの正体はロボットだった。


なんでこんなところに!?


太く頑丈そうな4本足と大きな直方体の頭を持つそのロボットは、ホース状の腕を伸ばして、まるで不恰好な工作のようだ。

さらにロボットは赤いレーダーで辺りを見渡し、何かを見つけたらしかった。

そうか。

どうやら目的は、私ではなく正朱らしい。

ホースを操り室外機のもとへ潜り込ませ、正朱を吸い込もうとしている。


「させるか!」


鈴ちゃんが叫び、正朱から遠ざけるように蹴りを入れる。

あまりに大きな音で、私は怯みそうだった。


転がっていったロボットはすぐに体勢を整え、ガタガタと音を立てながらまた正朱に向かい、阻む鈴ちゃんを押し除けようとする。

が、鈴ちゃんも負けない。

腕に血管が浮くほど力強く、私と正朱の壁になってくれている。

激しいぶつかり合いで、あたりの瓦礫が舞い散る。

鈴ちゃんのこわばる声と、ロボットのギシギシ軋む音がぶつかっていた。


「大丈夫!?」


「いや、正朱がないと技が出せない!体がどれほど持つか…」


体…?

そうか、パワーのない刀だからロボットを体で防ぐしかないのか!

それなら、もう私が正朱を鈴ちゃんに渡すしかないのか?

でも、鈴ちゃんがあんなに真剣に触れることを止めたのだ、余計なリスクは取らない方がいいかもしれない…。


だが、ガラスの切り傷で血が溢れ、今にも貧血で倒れそうだ。

それに、砂煙でよく見えないが、足もふらつき、肩で息をしている。

どうしよう!なんとかしないと!

このままじゃ鈴ちゃんが死んじゃう!!

と、



ガァーー!



ふと、声が聞こえた。

カラスだ。


「おまめちゃん!ここ!助けて!!」


叫べた。

足がすくむのに、鈴ちゃんを助けてほしいと思ったら、自然と叫ぶことができた。


ガァーー!!

力強い返事が返って来た。

おまめちゃんだ。間違いない。泣きそうだ。

そのまま、黒い翼を広げ、一直線に降りて来る。


「馬鹿か!女に余計な心配かけさせやがって!」


それだけ言うと、おまめちゃんは正朱を鉤爪で掴み、


「鈴鳴!受け取れ!負けんなよ!」


「ああ!」


正朱は空を切りながら鈴ちゃんの手に渡り、力強く握られた。


「よっしゃ!これでようやく技が使えるぜ!」


正朱を持ち手の中心にはめ込む。

瞬間、正朱の波動で、銀道と鈴ちゃんごと燃え上がるかのような朱い光が、私の頬を差した。



捜索-SŌSAKU- 御終

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