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これが日常

子育ての日常を書きます

でも、決して子育て日記ではありません


8割ノンフィクション、2割フィクション

大変さの中に隠れる愛おしさが表現できたらいいなと思ってます



イヤーーーーー!!ウワーーーーン!


熱湯でも浴びせられたのかってぐらい、大きな叫び声が上がった。

とはいえ声の主は、熱湯をかけられた訳ではない。

ここはスーパーのお野菜コーナーだ。

そもそも近くに熱湯がない。


叫び声を上げた主は床に転がり、まだ短い手足をバタつかせて、全身でご不満を表現している。


まさに絵に描いたイヤイヤ期の駄々のこね方だ。


さっきまではニコニコとご機嫌だった。

何故こうなった?


床で転がっている我が子を見てスーパーに入ってからここまでの行動を振り返る。


まだまだ幼く、やっと言葉を話し始めたこの子にとっては、近所のスーパーの中も人類未到の土地への大冒険ぐらい新しい発見で満ち溢れる心踊る場所だ


ここに来るのはノリノリだった


スーパーに着いたばかりだから

「これは触っちゃダメ」

「あれは買わないよ」

「それどこから持ってきたの?!返してきなさい!」「どこに行くの?!手を繋いでて!」

おでかけ用頻出ワード「4大こそあど言葉」を今日はまだ発動してない。


お昼寝はしっかりしてきた。オムツも取り替えてきた。


どうしたの?と優しく聞いても泣き声は大きくなるばかり。


だめだ!思い当たる節がない!

心の中で両手を上げる、白旗を降る。

全力で降参の意を示した。

私の方が嫌だって泣き叫びながらジタバタしてやりたい!


周りの視線が冷たい。

中には同情めいた目で見ている人も少数派だがいる。おそらく同じような死戦を潜り抜けた先輩だろう。

正直、同情の目線の方が冷たい目線より辛い。


申し訳なさは余りあるほどある。それでも慌てふためいたり、申し訳なさで顔を真っ赤に染めてた時期はもうとうの昔に過ぎてしまった。


今回が初めてな訳ではない。

むしろ、買い物の度にイヤイヤ攻撃が発動するからだ。


毎度、急発動するイヤイヤ攻撃はまさに瞬間湯沸かし器。その叫び声は昔のヤカンがお湯が沸いた時になるあのピーーーーーっていう音と同じ高さだ。


いや、別に絶対音感がある訳ではないから、本当の所はどうか知らないが…

モノの例えだ。


高い音はよく通る。

だから、そんなに広くないこのスーパー全体にイヤイヤリサイタルをご披露中である


毎度ご迷惑をおかけしてるのに、よく出禁にならないものだ…と、どこか冷静な頭で(実際は目の前の現実から思考が逃避してるのきもしれない)他人事のように考えていた。


とはいえ、いつまでも現実逃避もしていられない。


親としてすべき事がある。

どんなに暴れて顔面を殴られようが、床で暴れてる我が子の回収することだ。


優しいお母さんがダメなら最終手段だ。

般若のお面を顔面に貼り付けて、床で暴れている怪獣に一喝


「汚いから立って!!!!」


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