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努力の軌跡は蛇足である

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

この話、特に最後は私に対しての話でもあります。

人の努力で美味しい飯が食える人間ですよ。

「君のその性格は、生まれ持ってのものなのか」

目の前に座る彼は星型のミルクチョコを口に入れながらただ一言。

今口に出したのはきっと、私の常日頃のふざけた口調、行動である事だろう。ただ勢いに任せて、身振り手振りを交えてものを吐く。生まれながら芸人だと言われた事は数知れない。そんな私の様を持って、彼はそう形容したのだろう。

「はっ?」

しかしこの言葉は私にとって地雷にしかならなかった。努力して得た才能の事を、才能があるから、という粗雑な言葉で片付けられた。そう感じた程に、物凄く苛立った。

私も目の前のミルクチョコに手を伸ばし、口に放り込む。奥歯で粉々に噛み砕き、精神を安定させる。

お前は私の何を知っているのか。何も知らないままに、知った口で物を吐いたのか。

「やはり後天的なものか。かなり無理して今の現状を作っているように思える」

彼はそう言うと、私の内面を見透かす様に胸元へと視線を注ぐ。ねっとりとした嫌らしさは感じなかった。ただ空の心を診察する様に、じっと注視する。

「私、元来は物凄く根暗で、知らない人と挨拶するのも嫌がる程、話す事が駄目な人間なの。だから頑張った。沢山の話し方の本を読んだ、動画だって見た。人気者の会話方法を学んだ。それを生まれ持った口の才能だけでやってけてると称されるのは、本当に不愉快」

誰も教えてくれなかった。誰も指導なんかしてくれなかった。生まれ持った才能は元々引き算で算出された。だからそれが少しでも足し算に変わる様に努力した。それが今の私だった。

生まれに頼らず、環境を自らの力で変えてきた。ただ淡々と努力してきた。それをただ生まれ持った環境、才能だけだと片付けて欲しくない。

「かなり、上手くやってるいけどね。でもかなり無理をしている」

「そう」

「人間、誰しも目に見えた結果でしか評価しないものさ。顔が良い、スタイルが良い、親切にしているのを見た。努力の軌跡なんか本当はどうでも良い。努力した話を熱弁されたって、大半の人間には下らない戯言だ。皮肉だけどね」

それでもスポーツ漫画が、バトル漫画が売れるのは、一種の自己投影。相手に努力を任せる他力本願。自分は何一つ頑張らないで、頑張った気になっている。やった気になっている。その人の事を何一知らないで。あぁ、人間というのは、本当に浅ましい生き物だな。勿論、私も例外なく。

ちなみにミルクチョコにしたのは、大元カカオは苦いもの。

色々手を加えて甘いチョコになったから。

この子と似てるなーと。


大元辿れば大抵のものは先天的ですよ。

顔も、スタイルも、声も、性格も。

この子は『先天的』という言葉に嫌悪感覚えてますが、努力を続ける事が出来たのも、元来の性格故だと思えば、かなり皮肉が利いてます。

努力出来ない人、本当に出来ないんで


そうしてこの世界は先天的、後天的に限らず結果主義です。

目に見えた、耳に入った結果でしか判断しません。

そこに至る過程を熱弁されたって、真面目に聞いてくれる人間は、ほぼ居ないと思います。


それでも少年漫画が売れるのは、一種の自己投影かと。

努力をした気になった達成感かと。

改めてこれを感じたのは、とあるイベントです。


全ての根拠は作者、私は人の努力で美味しい飯が食える人間です。

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