女神の生まれ変わり
ルルナ・スカイレイクはスカイレイク家の3女。末娘として生まれ、たくさんの愛情を持って育てられてきた。
末の子として甘やかされ、天真爛漫な貴族らしからぬところも魅力となった。家族から女神のようだと言われると
妙に納得した。
それから女神の生まれ変わりと冗談で言うようになった。
そんな純粋な彼女をみんな愛した。
貴族学院に入るとたちまち高位貴族を虜にした。
女神イリスの生まれ変わりというのは話すきっかけにもなった。
そんな彼女がターゲットにしたのはサーフィス殿下だった。
婚約者のイリーシャ様は高潔な方だった。私からみたら息の詰まるような息苦しさを感じた。
殿下の取り巻きのギリス様やメイナード様にとりいり、サーフィス殿下に近づいた。
あとは簡単だった。優秀なイリーシャ様に劣等感を持ち、愛のない結婚をする殿下には、庇護欲のあるルルナにイチコロだった。
サーフィス殿下の承認欲求を満たすだけで、あっけないほど、彼はルルナを愛してくれた。
そして殿下に頼んで神殿からお墨付きをもらった。
これで私は女神イリスの生まれ変わりと認められたのだ!
「あとはこの国の王妃として贅沢をする薔薇色の人生だわ!」
ルルナの未来は明るいと思っていた。