お茶会の後
リリスが帰ったので今は三人でテーブルを囲んでいる
重苦しい空気を振り払うかのようにイリーシャが
「皆様リリス様のことどう思われました?いったい彼女は何者なのでしょうか?何事にも臆することなく、そして世界を変えると、いかにどのような身分であろうとも一人でなし得るものなのでしょうか?」
「表裏のない貴族らしからぬ素直な人という印象だ。平民とは思えない気品もある。荒唐無稽ながら彼女が言うとなんというか安心感がある。」
「しかしながら秘密はあるのでしょうね。その秘密がこの国を変えるほどのものなのかしら?それがなになのか全く想像できませんけど。」
鮮血公フリードリクスの改革から20年またこの国は乱れはじめていた。
フリードリクスが王位を退き、歳を重ね影響力を失い始めていると思われているのだ。
ロズワルド家、フェリナンド家も汚職に絡んでいるらしい
あくまで噂だが、平民を見下す彼らを見てると本当のことだろう。
それにしてもルルナ・スカイレイク。
高位貴族を虜にし、自ら女神イリスの生まれ変わりと言っている伯爵令嬢。彼女に志しはない、この国をより良い方に導く気もなさそうだ。
「頭の痛いことばかりだわ、リリス様がどのように動こうが頼りすぎてはいけないし。私達は私達でこの国のために何ができるか考えましょう。」