サーフィス殿下
完結目指して頑張ります
サーフィス王子、この国唯一の王子、そしてイリーシャ様の婚約者である。その顔は怒りに満ちている。
その横には美しい令嬢ルルナ・スカイレイク伯爵令嬢、近衛騎士団長の息子ギリス・ロズワルド、宰相の息子メイナード・フェリナンドと、とりまきをひきつれている。
「貴様等!こんなとこでコソコソとまた、ルルナの悪口でも言っていたのか!」
「これはサーフィス殿下、私達はいまリリス様にフリードリクス様の話を聞いていたところですわ。ルルナ様、私の婚約者に近づくのはいいのですが、人目のあるところでは節度ある距離でと何度も申し上げているでしょ?」
「私はそんなつもりは...」
「貴様らごときが鮮血公を語るな!」
「息をするようにルルナを批判するとは!嫉妬は見苦しいぞ!」
「嫉妬?私はルルナ様を愛妾にしようと側室にしようと構いませんわ。私と殿下って嫉妬するような関係だったかしら?」
イリーシャ様とサーフィス殿下がにらみ合う。
イリーシャ様は殿下に負けてない。気圧されて目をそらす殿下
目を逸らした殿下は私の方を見ると怒りを爆発させた
「リリス!貴様、王家に保護されながらイリーシャに取り入り鮮血公のことを話すなど不敬だぞ!父上に言って追い出してやる!」
「そんな!」
イリーシャ様、シャルル様、ケイト様の顔がゆがむ
ニヤリとした殿下は続ける
「今回のことはイリーシヤャが謝れば不問にしてやろう」
「イリーシャ様、私にしてきた意地悪もあやまってください!」
ルルナ様がさらりと関係ない話を入れてくる
「平民の分際で目障りだ!」
ギリス様も叫ぶ
「鮮血公の寵をかさにきるなど不敬です」
メイナード様も参戦してきた!
「ギリス様、平民を私の友人を見下す発言は遠慮してもらいたい。」
「だまれ!ケイト!お前は、いつもいつも小言を!婚約破棄するぞ!」
「いいや、黙らん、騎士を目指すものとして見過ごせん」
あ、この二人婚約者なんだ、二大武門の婚姻なら政略結婚だろうに勝手に婚約破棄できるものなのだろうか?
「権力を傘にきてるのは貴方でしょ、メイナード様」
「いたのですか?相変わらず胡散臭い笑顔ですね」
「私の婚約者様は相変わらず拗らせていていつも困ってしまいますわ」
シャルル様はため息をつくと
「何もなしてないのにこれだけ尊大になれるなんて、これが権力をかさにきるということではないでしょうか?良い家門に生まれてよかったですよね。お父様お母さまに感謝して慎ましく過ごしてくださいね、なぜなら貴方達はまだ身分以外なにもないのですから」
フフフと笑いながらシャルル様が話す
「「「なんだと!!」」」
「あら、メイナード様に言ったつもりなのですけど、殿下やギリス様にもささってしまいましたか。フフフ」
先程貴方達と言ったがそのことは無視して
おかしくてしかたないと笑みをこぼすシャルル様
く、黒い!あの見た目でなんてブラックなの!
そしてあの二人も婚約者なの??
「うるさい!皆黙れ!話をややこしくするな!イリーシャ!謝るのか謝らないのか!どうする!」
詰め寄る殿下、青ざめるイリーシャ様。
「謝る必要はございませんわ、イリーシャ様、私は王家から出てもいいのですよ。私はどこにいても私ですから、神殿でも孤児院でも平民街でもスラムでも。」
そしてサーフィス殿下に宣言する
「私の自由は鮮血公に保証されていますが、命令ならば王家を出ましょう。さぁ殿下!王家から出て行けと!宣言してくださいませ!」