初めてのお茶会!
今日はイリーシャ様にお茶会に誘わている。友達を紹介してくれるのだ
学園のサロンにイリーシャ様に連れられていくと、サロンには令嬢二人が待っていた。
「皆様、私のお友達を紹介いたしますわ。リリス様、この学園でもある意味注目されているお方なので皆様ご存知かと思います。ここは学園でもありますしリリス様は特殊な方ですので細かいマナーは不問とした会にしたいと思います。 よろしいでしょうか?」
イリーシャ様が紹介くださりました。
緑の髪のフワフワした可愛らしい令嬢が
「初めましてリリス様、コードレイ侯爵家のシャルルと申します。」
赤い髪の凛々しい令嬢が
「うむ、フォーローズ家のケイナだ、これからも仲良くしてくれると嬉しい」
「こちらこそよろしくお願いいたしますわ、シャルル様、ケイナ様」
学園で腫れ物のような扱いだったので、こうやって話せるのは嬉しい。挨拶しながら席につくと、
「不躾だが鮮血公とはよく話されるのだろうか?私は鮮血公のことを知りたいのだ」
と前のめりに話してくるケイナ様
「まぁ!、ケイナ様はストレートすぎですわ、私はイリーシャ様とどうして友達になったのか聞きたいですわ」
「二人とも少し落ち着きなさい。いくらマナーを問わないと言ってもリリス様がびっくりされますわ。」
「イリーシャ様大丈夫ですわ。ケイナ様は辺境伯のご令嬢でしたわね」
この国の武の2大家門、武のフォーローズ家と近衛のロズワルド家。
「私は騎士を目指している。そしてこの国の腐敗を取り除き国民を救った鮮血公をお慕いしている。なのにあまりにも鮮血公の情報は耳にすることがなくてな。近くにいるリリス様が言える範囲で教えてほしいのだ。もちろん無理にではない。断ってもらってもかまわない。先程は不躾ですまなかった。」
うつむく凛々しいケイナ様を見てると捨てられたワンコみたいだ
「ケイナ様、私の話せる範囲でなら話ししますが、外では話さないようにお願いしますね」
「もちろんだ、感謝する、リリス様」
「英雄、鮮血王様の話、私達も興味ありますわ!」
イリーシャ様もシャルル様も身を乗り出す
「まず一つご忠告を、フリードリクス・ロードレイン様は鮮血王と呼ばれるのを好ましく思っておられません」
「え!」
三人が息を呑む
「フリードリクス様は誰よりも優しい方です、民のために国のために、すべてを捨てることを決意されたのです。その結果、その功績は鮮血王と呼ばれるまでになりましたが、その功績と同じだけ心をすり減らせてしまいました。」
私は話を続ける
「ある時サーフィス殿下が、キラキラした目で、私はお祖父様に憧れております!鮮血王のような強い王になりたいです!とおっしゃったことがありました。」
その時、フリードリクス様は無表情で
鮮血王など恥でしかない。
そうつぶやきました
そしてこう続けられました
これほどの腐敗を苦しみを生んだのは我ら王家、そして上位貴族。鮮血王と呼ばれるほど血を流さなければ改革できなかったのは我らの落ち度、怠慢、恥ずべきこと
わしは鮮血王と呼ばれることを罰と思っている、いつまでも忘れぬように戒めのためにそう呼ばれることを許している
遠い目をしていらした。
「今はゆっくりと穏やかに余生を過ごしてほしいと私は思っています」
その時
「何をしている!」そう叫んでサーフィス殿下とその取り巻きがサロンに入ってきた