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変人蘭と葵の救済

3000年・天災級モンスター、フェニックス出現。

3010年・天災級モンスター、ベルゼブブ出現。楓が女王になる。

3011年・闇が生まれる。

3012年・蒼が生まれ、蘭が親代わりになる。

3016年・蘭が四天王になる。

3017年・天災級モンスター、バハムート出現。

3019年・闇が四天王になる。蒼が聖女になる。


3014年から3016年、蘭が四天王になるまでの話です

蒼を引き取った後、アイテムはしっかりと役目を果たし、蒼の魔力が暴走することはなく、王都への移住も滞りなく終わった。民衆の認識については、次期四天王蘭と現四天王ハデスがが保護者となる。と発表されると、蒼の話題よりも、特級でもないのに時期四天王と発表された蘭とは一体何者だ?と騒がれ、いつしか民衆の中から蒼の若返りの話はデマだったとされ忘れさられ、蒼は蘭だけでなく、ハデスや楓の協力もあり、すくすくと育っていった。


こうなると残る問題は一つ、蘭が四天王になることである。蒼の親になってから頻繁に魔術学校に通い、ハデス、澪にもしごかれ、若返ったこともあってか、おかげで強くはなったが、特級にすら到達できるとは思えなかった。そんなこんなで2年が経ち、民衆としては、蘭が四天王になるのを待つより、特級から次の四天王を早く決めたほうが良いのでは?という空席を埋めろ、という意見が多くなってきた。そんなある日。


この日は王都にある蘭の店は休み、理由はハデスと久しぶりに会うためだった、昼を過ぎたころ、ハデスが蘭の家を尋ねる、蘭はハデスを中に通すと落ち込み気味で話し始めた。


「蘭、久しぶりだね、最近調子はどうだい?蒼も元気かな」

「それがなぁ、聞いてくれや、ハデス。調子は相変わらず最悪や、蒼の可愛さのおかげで気をやられずにすんどるわ、蒼は元気やで今は保育所おるわ」

「そうかい、蒼が元気なのは嬉しいが、蘭のことが心配だね、育児に疲れたというよりは、四天王になれなくて困るってことかな?」

「大当たりやな」

「僕はまだまだ時間かかっても良いと思うけどね、蘭はよく頑張ってるよ、育児に四天王の特訓に、養育費も楓が国から出してくれるって話だったのに、断って、自分で稼いでるし。まだ2年、四天王になることに焦らなくても大丈夫さ」

「そうは言うてもな、国民の皆さんが早く四天王なれってうるさいんや、この前、いつも通ってる魔術学校行ったら、うちにギリギリ聞こえる声で嫌味言われてもうたし、特級の魔術師さん達は目が会うたびに睨みつけられるし、ありがたいことに店は繁盛しとるけど、もうこのままやと心折れてまうわ」


蘭は少し肩を落とす。


「う〜ん、いっそのこと、蒼の保護者は僕だけってことにしても良いかもしれないね、あくまで四天王が保護者になれば上手くまとまるって話だからね、僕としては無理に四天王になることに時間を割くよりも、蘭には蒼の側にいてあげてほしい」

「違うんや、うちが言って欲しいのは、諦めろって言葉じゃなくて、頑張れってことなんやー!はぁ〜、めんどくさい性格で悪いな、ハデス。」

「いや、いいよ、蘭の気持ちを汲み取ってあげられなくて悪かったよ、蘭は自分で一度決めたことには折れない性格だからね、でも、そうだなぁ、僕が言える助言はたかが知れてると思うよ、だって、僕自体普通の四天王じゃないからね、四天王ってのは簡単に言えば、爆発起こしたり、竜巻起こしたりするものさ、にも関わらず、僕は肉体強化型、強くした体で殴る、蹴る、しかできない。異例の四天王、なんて始めの頃はよく言われたものさ、今は色々とできるようにはなってきたけどね」

「異例、か」

「そう、異例さ、僕は小さい頃から火を出したり、水を出したりができなくてね、でもなぜか、自分の体にとんでもない魔術をかけることはできたんだ、普通の人とは違ったから、小さい頃は変人なんて初恋の子から言われてね、ショックだったよ」

「普通じゃない、変人、か」


何かを考えるように、腕を組む蘭。


「蘭、どうしたんだい?」

「ハデス、もしかしたらうち、四天王なれるかも知れんわ」

「どういうこと?蘭は変人じゃないと思うけど?」

「いーや、うちは変人やな、だってうちほど魔術アイテム独学で作ってるやつおらんしな、誰も作れんかった蒼の首輪も完成させた、蒼のために最近は自動のベビーカーなんて作って、近所のママさんに欲しいって言われたから作ったったわ、もらうもんはもろたけど」

「つまりどういうことかな?話が見えないんだけど」

「アイテム作れるってことがうちの才能や!うちにしか作れない、使えない、アイテムはうちの力やろ?なら、アイテムで四天王なるわ!」

「なるほど、良いアイデアだね、アイテムで実力を補うのか、もし上手くいけば僕に続いて異例の四天王だよ」


蘭が勢いよく椅子から立ち上がる。


「よっしゃやったるで!四天王の杖を使うことを主軸とした魔道具作りや!そうと決まれば、まずはアイテムを統括できる人工知能作ろかな、素材集めでお金もいるな、今更やけど、楓さんに言うたらいくらか目を掛けてもらえへんかな?」

「僕から聞いておくよ、きっと、援助してくれるさ、結果を出せなかったら楓に言葉攻めの拷問されそうだけど」


先ほどとは違うやる気溢れる顔で蘭が拳を握る。


「まかせときぃな、今まで失敗したことなんてほとんどないやろ?」

「それだけ自信があれば大丈夫そうだね」


顔を見合わせると二人はお互いをからかうように笑った。



・・・・・・

それから2年ほどで、ZIRIと呼ばれる一声であらゆるアイテムを動かせる蘭専用の人工知能、魔力を効率よく一点に集め威力を強化できる魔法銃、鉄でも豆腐のように切り落とせる剣、あらゆる魔法を防ぐシールドを作り出すアイテム、一時的に身体能力をを大幅に引き上げる物など、四天王の杖があってこその燃費の魔道具を作り、次期候補と発表されてから四年後、蒼が4歳の時、蘭は四天王になった。


四天王になることの意味は十分理解しているつもりだ、天災級との死闘。平和の象徴。

式典の中、受け取った四天王の杖を握りしめ、小さく呟く。


「うちが天災級を殺す、そしたらきっと葵も、少しは救われる」


蘭が四天王を目指し、折れなかったのは、蒼の保護者として国中から認められること。それともう一つ、天災級への復讐心だった。

たとえ蒼が側にいても、いなくなった葵のことを忘れることは出来なかった。次に襲ってくる天災級モンスターを倒したところで葵が戻ってこなくても、自分が天災級モンスターを倒すことで葵の魂が少しでも救われるとどこかで思えた。


「見ててな、葵」


2パターンありました、今回のこの話のパターンと、蘭の店が繁盛してなくて楓から資金援助を受け、ハデスではなく楓に背中を押され四天王になると言うパターン、ただ、まだ楓が多く登場していないので、こっちにしました。


蘭は一度決めたら貫きたいタイプ。


蘭が作った魔道具は誰もが使えるものではない、それと、四天王の杖から強大な魔力を供給することで発動する。


全く関係ない話なんですが、なんの曲とは言いませんけども、わっほーわっはーの曲、4人のダンスの所が中毒性ある、なんども聞いてしまう。あんな曲を是非デレ◯スにもください、というか、カバーでください、そしてライブでやってくれ〜。来月名古屋二日間楽しみだ〜。

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