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蘇る愛と若返り

3000年・天災級モンスター、フェニックス出現。

3010年・天災級モンスター、ベルゼブブ出現。楓が女王になる。

3011年・闇が生まれる。

3012年・蒼が生まれ、蘭が親代わりになる。

3016年・蘭が四天王になる。

3017年・天災級モンスター、バハムート出現。

3019年・闇が四天王になる。蒼が聖女になる。


3012年、蘭が親代わりになると決意したその後です

一ヶ月ほどでアイテムは完成した、作られる中で、もし、蘭に万が一のことがあって、誰も操作できなくなるのを防ぐため、このアイテムを使用することのできる人物は、蘭とハデスとなった。

装備の効果は蒼の力が発現した際、その魔力を吸い取り、溜め込む。瞬時に吸い取ることで結果的に魔法を無効化することになる。溜まった魔力は容量オーバーになることを防ぐため、定期的に排出しなければならない、たまった魔力の使い道は様々だが、基本は女王である楓の元に集められ、使い方が決められる。

つける位置は首、首輪の形となった。成長に合わせ大きさを自動で変化させる。見た目については装備した後は透明に変色。

素材は天災級フェニックス、ベルゼブブを始め、厄災級モンスターの素材も多く使われることになり、本来は1週間ほどで完成する予定だったが、全て自分で作る、と蘭が意見を通したので、制作には一ヶ月ほどかかった。



・・・・・・

そして当日。

ハデス、蘭、楓は、蒼のいる薄暗い地下室へと向かう。着くと、そこには聞かされていた通り、何十にも重なった結界の中に眠る蒼がいた。


「ひどいことをするね」


最初にハデスが口を開く。


「私もそう思うさ、でも、こうするしかなかったんだ、女王とは、少数よりも大勢を守らなければならない、不安を広げるわけにはいかなかったんだ、ベルゼブブの惨状を君も見ただろう」


言葉を返さないハデス。

結界の前まで来ると、これから行うことを確認し合う。


「このアイテムはうちが直接つける、アイテムが起動するには5分かかる。その間、結界魔法は使えるけど、蒼自身にかける魔法は使われへん、もし、蒼が起きても中断はせえへん、どうしてもやめるときはうちが左手をあげる、ええな?」

楓とハデスが頷くと、結界が解かれ蘭一人が蒼の元へ向かう。近づくと再び結界が貼り直された。いよいよ蒼にかけられた睡眠魔法が解かれる。

蘭は何も怖気付くことなく、蒼を抱きかかえる、アイテムをつけ終わったあたりで蒼が目を覚ました。


「オギャーオギャー」


起きた途端泣き始める蒼。防音結界や魔力干渉魔防壁が反応を示すとハデスは気が気でなくなった。


「大変だ、泣き出してしまったよ、今から5分だよね?蘭は大丈夫かな、どう思う、楓?もし、無理そうならもう一度やり直そう、そうしたほうがいい」

「落ち着けハデス、もし、本当にやめるなら、向こうから合図がある。蘭が知的で冷静だと言ったのは君だろう、信じて待つんだ」


当の本人は泣く蒼を前にして自分でも不思議なほど落ち着いていた。


「よう泣くな、うるさくてしゃあないな、まあ、無理もないか、蒼は生まれてすぐ、ずっと眠らされとったんやから、親もなくして、民衆からは忌み子だの、神だの、言われて、辛かったやろうからなぁ」


蘭は自分の口を手で軽くポンポンと叩くと。あーーー、と発生した。


「あわーあわーあわー」


不思議な音に反応したのか蒼は泣き止み不思議そうな顔を浮かべる、すかさず、足の裏をふにふにと触ってやると、まぶたがトローンと落ちてくる。


「可愛いやつやな」


蒼は起きて1分ほど泣いた後、蘭にあやされ、そのまま4分声を上げることはなく、無事にアイテムが起動した。結界が解かれるころには蒼は蘭にあやされ自然と眠っていた、ハデスと楓が蘭と合流する。


「なんや、ハデス?不思議な顔して、妖怪でも見たような顔やな」


至近距離で1分ほど鳴き声を聞いたせいか、明らかに蘭の見た目は子供っぽくなっていた。


「蘭、色々と大丈夫かい?」


ハデスは心配でならなかった、中学生ほどになった蘭、服が少しぶかぶかだ、何が心配かと言うと記憶だった。それを悟った楓が、おろおろとしているハデスに変わり、確認した。


「蘭、その抱えている子の名前わかるかい?」

「なに言うてんねん、蒼やろ、忘れるわけないやろ」

「記憶が大丈夫そうで良かったよ」


その会話を聞き終えたハデスも安堵に包まれる。楓が魔法で鏡のようなものを出し、蘭は自分の姿を確認した。


「うわー、なんやこれ、この鏡に映ってるん、うちか?びっくりしたわ、えらい若くなったなぁ、途中服がなんか大きなって、蒼も重くなったと思ったらそう言うことか、これって若返りってやつやろ?蒼にえらいプレゼントもろたなぁ、お返しせんと」


蘭は蒼の頰に起こさないよう軽くキスをした。


「これから、よろしゅうな、蒼」


地下室を淡く照らす人工の光が、この時だけは満月の輝きを魅せていた。

ベルゼブブの惨状についてなんですが、簡単に書くと、この時の女王がベルゼブブと戦い戦死したため、楓が即位するまでの間、国民の間に様々なことから不安が伝播し、治安の悪化など、国自体が危うくなりました。この時のことをベルゼブブの惨状と呼んでいます。

詳しくは、灯、悠、楓の過去編で出てくると思います。


蒼の魔力の使い道について・基本は学校や医療機関、防衛設備などに優先的に使われる、また、蘭が魔力を欲しがれば蒼の育て親になったこともあって楓が結構くれる。


満月は美しいが恐ろしい、一説だと、満月に近い日に出産率が高かったり、事故の発生率が上がったり、そして、感情が高ぶりやすくなったり、いつも優しい人が怒りっぽい、彼氏、彼女が素っ気無い、SEKIR◯のプレイでイライラする。全部満月のせいかも?

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