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決断と冥府神筋肉ハデス

「は?」


この目の前のふんどし一丁の筋肉質な男は何をいってるんだ。そう思いながら、もしかしてこれって、転生とかって奴じゃないのか?とも冷静に考えていた。


「は?とは、ひどいな。これでも僕、冥府の最高神なんだけど、ハデスって聞いたことない?まあいいや、とにかく、最強か最弱か選んで」


いやいや、なんだその二択は、100億円かテッシュどちらがいい?ってのと同じ質問だぞ、その条件でティッシュ選ぶ奴がいるのか?


「もちろん、最・・・」


最強と言いかけて、気づく。

こんなうまい話があるのか?確かに生前読んでた作品は大体転生したら最強な奴らが主人公だったが、転生した途端身ぐるみ剥がされる主人公もいたぞ。金の斧と銀の斧の童話みたいに、ここはあえて、どちらもいりませんというのが正解だったりするのか?

そんなことを延々と考えていると、待つことにしびれを切らしたのか、ハデスがまた指をパチンと鳴らす。すると足元が揺れて二つのボタンのようなものが出てきた、しいたけぐらいの大きさ、よく見ると小さな文字で、片方は最強、もう片方には最弱と書いてある。


「いや〜即決しないとはやるねぇ、凛、普段はみんな最強ってすぐ決めるのに、とにかく決めたら決めた方のボタン押してね、それで完了するから」


なんだこのセルフ転生サービスは、ボタンでこれからの運命が決まるのか、もっと、金色の大門とかが出てきて天使たちがラッパ吹きながらパラリラなんて、流石にそれは期待しすぎか。


「迷ってるみたいだから少し説明してあげようか?」

「も、もちろんお願いします」

「じゃあ、まずは最強、転生する世界は悪鬼羅刹がはびこる世界、そこで文字通り最強になって、爽快に敵を倒しまくって英雄になれちゃうって世界、最弱は、悪鬼羅刹も戦争も何も大きな戦いはない平和な世界に行けるよ、ただし、武器の一切を持てなくなる。魔法とかの超能力だって使えないよ、ただし運のパラメーターをそれなりに上げてあげよう、それなりにね。最弱といっても少しぶつけただけで足が折れたりとかそんなことはないよ、体の強さは今の人間のままかな、質問は受け付けない、選んでくれ」


ハデスは話し終わるとポージングを取り出した、ボディービルダーみたいなことをしている、ハデスをよそに凛は腕を組み考え込む。

倒しまくって英雄?なれるだろうか、一般女子高校生の私に。私の長所は誰とでも話せること、小さい頃おじいちゃん達に教わって植物に少し詳しいぐらい。はっきり言ってカエルも苦手な私からしたら、自分が悪鬼羅刹を倒すイメージなんてできない。それと比べて、最弱はどうだろう、武器が持てなくなる、魔法が使えなくなる、か、魔法があるような世界からしてみれば魔法が使えない、武器が持てないということは確かに最弱と言えるかもしれない、漫画のフラッククローハーみたいに、魔力のない主人公になるのか。でも、大きな戦いはないと言っていた、大きな戦いはないだけで、危険はある世界なのだろう、そんな世界で戦うことのできない私が生きれるか?運が良くてなんとかなるレベルか?


「どっちもダメだ」


サイドチェストのポージングを取りながらハデスが、苦笑する


「いやいや、必ずどちらかを決めてもらわないといけないんだけども、早く選んでくれないかなこれから僕ジムなんだ」


いや、神様がジムってなんだよ、と、心の中で突っ込んだ。


「考えていても仕方ない!」


凛はボタンの文字を確認すると右手をそっとのせる。


「私に魔王討伐なんて無理だ」


少し力を入れるとカチッという音がした。

ハデス➡︎正確にはハーデース、ギリシャ神話の冥府神、クロノスとレアーの子。ポセイドンとゼウスの兄である。ケルベロスなど地獄の門番を従えていたともされる。


最弱について聞いたこと➡︎肉体の強さは今と変わらず、見た目なども変わらない、ただし、あらゆる武器が持てなくなるらしい、魔力なども0になるとか。運は今までと比べるとそれなりに、それなりに上がる。


フラッククローハー➡︎濁音つけてみてね


サイドチェスト、ボディビルダーの決めポーズの一つ。


100億円とティッシュ➡︎100億円の方が価値がある


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