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なんで、そうなるんだっ!?  作者: 利川沙夜子
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5.エリザベスは見た!(エリザベス視点)

よろしくお願いいたします。


クリスティーナ:エリザベス様、説明をお願いいたしますね♪

 はじめまして。わたくしは、エリザベス ブレーセと申します。現在18歳の魔法学園の4年生です。父はザッツ ブレーセ侯爵で、執務官長代理を勤めております。



 わたくしが住むシャントレー国には、2人の王子がいまして、そのうちの1人、アーレン第一王子殿下(当時10歳)の婚約者に選ばれたのは、わたくしが7歳の時でした。

 なぜ選ばれてしまったのかというと、『王家の次に力を持つ、三大侯爵家のうち、年頃の娘がわたくししかいなかった』のが、表だった理由です。

 裏の理由は、『“子供たちを婚姻させたい”という親たちの想いから』だそうです。

 今代のアッサム国王陛下と三大侯爵家当主達は、同じ歳だったため、幼馴染みとして、また、側近として、共に育ってきました。

 父たちの婚姻もだいたい同じ頃…。となると子供たちも同世代になるわけで…。

 『王家と各侯爵家に男女の子供ができたら、婚約者にしちゃおう♪』と、誰かが言い出したのが切っ掛けなのだそうです。

 ですが、女児はわたくしだけ…。

 とりあえず、第一王子殿下の婚約者にさせようと、決めたようです。

 わたくしは侯爵令嬢ですから、政略結婚にイヤとも言えません。幸い、優しい紳士なアーレン様とは、良好な関係を築けております。



 さて、話しは変わりまして、ある方々の紹介をしたいので、聞いてくださいませ。

 その前にちょっと説明をいたしますね。


 この世界には魔物がいて、ダンジョンもあります。

 もちろん、シャントレー国にも、魔物はたくさんいますので、国民や作物、家畜などに被害が出ないよう、守らねばなりません。

 貴族でも平民でも魔力がある者は、14~18歳まで魔法学園にて学ぶことが義務づけられております。


 もちろん、わたくしも魔力があるため、魔法学園の生徒です。そして、来年の春には卒業…。

 その後は、王宮へ通い、アーレン様との結婚に向けて、いろいろと準備をしなくていけませんけれど…。 



 まずは、このお二方…。

 わたくしと同学年には、アーサー第二王子殿下と、アボット侯爵のご子息のクリストファー様がいらっしゃいます。

 このお二方とは歳が同じの為、小さい頃から何かと一緒に過ごしていました。

 家族ぐるみで避暑地に行くこともあれば、王宮でのお茶会に行く母についていき、アーレン様年長組もまざり、生け垣で作った迷路で遊んだり、庭で剣の訓練をしたり…。

 あとは、お忍びで街へ遊びに行きましたね。クリストファー様達がはぐれて迷子になったり、買い物を楽しんだり、とやんちゃな子供時代を過ごしました。

 そして、魔法学園内でも、実技と学問の成績や、上位貴族としてもTOP3であるため、グループを組まされたり…。

 結局、気安い間柄なので行動を共にしております。



 そんなわたくしたちに、先生方から押し付けられた、学園一のトラブルメーカーのロザリーナ バーモント伯爵令嬢…。

 このロザリーナ嬢について、クリストファー様より、『不穏な動きがあるから、気を付けるよう』注意を受けておりました。

 なんでも、『アーサー第二王子殿下の婚約者を狙っているため、目立つ行動をしながら、周りを牽制し、巧く立ち回っている』というのです。


 確かに、トラブルが発生する時、アーサー王子殿下が対処し、接する機会があるようにも見えますが…。

 まぁ、まず、ある得ないですね…。

 アーサー王子殿下は、『胸の大きい、年上で、甘えさせてくれる、自分をしっかり持っている女性が好み』だろうと、クリストファー様と二人で話した事もありました。

 好みの真逆の位置にいるロザリーナ嬢は、範囲外と言えます…。

 もし、万が一、アーサー王子殿下の婚約者になってしまったら、わたくしの義理の妹になってしまうので、なんとしてでも阻止したいと、思っていました。


 そして、つい先日、その案件はあっけなく解決することになりました。

 変な仕掛けも罠もない、強い魔物やボスもいない、初心者向けのダンジョンにて、卒業を確定させる為の実技試験が行われました。

 その試験中、ロザリーナ嬢は誤って呪いを発動させ、クリストファー様に呪いをかけてしまったのです。

 この試験で何事も問題を起こさなければ、卒業させるかわりに、もし、問題を起こした場合は、即、退学になると、通告を受けていたといいます…。


 結局、周りに迷惑をかけた事への謝罪1つせず、ロザリーナ嬢は、辺境の自領へ行くことになり、もう、会うことはなくなりました。

 これで、ロザリーナ嬢がいなくなったので、残り少ない学園生活を楽しく過ごせると、周りの学生は思ったのです。


 ですが、これで終わりではありませんでした…。

読んでいただけて、ありがとうございました。


まだ、エリザベス嬢に頑張ってもらうよ~!

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