第35話〜伝説装備が鍵となる〜
思わぬ形で破壊神の偵察係を倒したギル一行に懐かしい声が聞こえてくる
『あーあー、テストテスト、コホン!ギルくん達聞こえてる?』
それはユフィールだった
またいつもの様にアドバイスをくれる様だ
『お!そこの賢者さんは元遊び人だね?珍しいね、今時遊び人から上級職になるなんて』
「この声って誰なの?姿が見えないけど」
アリシアは説明する
かくかくしかじか
「えぇ!神様!?本当にいるんだねー、信じてなかったよと〜」
「神ならジルビア帝国を良くして欲しいもんだな」
『人がどう変わるかなんて人の勝手だよ、たまたまソイツがクズだっただけさ』
『と、そんな話は置いといて、破壊神がどこに隠れてるか分かったよ』
アリシアはユフィールの話を集中して聞く
『君達が向かっている先に洞窟がある、そこが島の最後になっているはずだ、そこの奥に試練が待ち受けているらしい。見事クリアすると破壊神が居る『ラストダンジョン』に着くわけだが』
『試練の内容はどこを探しても見つからなかった、しかし勇者の伝説の装備が鍵と言うわけで君達に渡しておく。』
いつの間にという顔でユフィールの話を聞いていると
『安心しろ、これは私たち神が複製した本物だ、オリジナルは君達の島に元あった場所に置いてある。ギルが装備しているガントレット以外はな。』
と聞こえてきた
まぁガントレットだけギルが持ってきたから作れなかったんだろう
『試練が何かは君達が行って確かめてみてくれ──』
まさかの投げ出した感満載の説明をされ、自分達の冒険もようやく終わりに近づいたと感じるアリシア
ギルは勇者としての自覚はあるがやはりカンチョーが出来ればそれで良いやと思っていた
〜そして〜
道の先に洞窟が見える
洞窟に入るとギル達は不思議な空気に包まれる
何か邪悪な気配が近くなっている事を示す様に
ミリアに松明の火をつけてもらい洞窟の中を歩く
洞窟の内部は初めてギルとアリシアが入った洞窟に似ていた
洞窟の奥には祭壇がある
壁には破壊神を倒したくば伝説の装備を1つずつ失う恐怖を味わうが良いと書かれている
「最初に失うのは『水を清める聖なる盾』か」
祭壇に水鏡の盾を置く
ガガガガッ!
祭壇が横にずれ、隠し階段が出現する
「もしかして毎回こんな感じでやるのか?」
まさかと思い階段を降りていくと真っ直ぐに伸びた道の先にやはり祭壇があった
「そんな使ってないから取られても恐怖とかあんまりないや」
「本当は伝説の装備を奪われて不安になる様を見たかったんだろうな、まさか置いてきたとは思わないだろうし」
「今度は『大地を作りし古の鎧』ね」
大地の鎧を置く
ガガガガッ!
「あと2回もあるのか、面倒だな」
隠し階段を降りると、魔物が沢山いた
「お!急に来たな!じゃあやってやるぜ!」
「久しぶりの戦いだね!」
「装備を置くだけかと思ってヒヤヒヤしてましたよ」
「コイツらからは何が盗れるかな?」
〜10分後〜
「まあまあだったな」
「ラストダンジョンに近いとはいえ、苦ではないですね」
魔物の死臭が漂う中3つ目の祭壇に近づいて行く
「えっと『瞬足なる韋駄天の靴」わ〜」
風のブーツを置く
ガガガガッ!
「ん?なんかめっちゃ狭くなってるじゃねえか」
祭壇があった場所には穴が空いており、屈めばギリギリ通れるぐらいの道が続いている
「急に仕掛けを変えるなよ⋯⋯」
ブツブツ言いながらアリシアが入っていく
ギル達も後に続き穴に入る
アリシアは膝と腰を曲げ、背を低くし歩いているため
ギルの目の前には巨大な尻が、これ見よがしに揺れている
それはカンチョーしろと言わんばかりに
今回は歩きながらなため、慎重に狙いを定める
フリフリと尻を揺らし、後ろからな強烈な一撃が迫っている事を知らないアリシアは目の前に続く道をひたすら進む
狙いを定め、尻が中央にきた瞬間!
ドスッ!
かなり深い一撃が入る
「──あだぁぁぁぁぁぁぁ!!」
まるで犬が走る様に四足歩行で馳けていった
「ミリア、何も言うな」
「ギルくんの将来が心配だわ」
穴を抜けるとアリシアは腕組みしながら待っていた
「こんな時に!カンチョーする奴があるかぁぁ!」
「カンチョーしがいのあるお尻をしているアリシアのせいです」
「なんで俺のせいなんだよ!」
アリシア達を他所にミリアは壁に書いてある文字を読む
「最後は『隠されし火炎に包まれた小手』ですね」
「ギル!お前の小手が必要だとさ」
ギルは祭壇の元に駆け寄り、小手を外す
小手を祭壇に置くと隠し階段...ではなく、隠し通路が出現する
「また穴かよ、しかもさっきよりも狭えし、今度はギルから先に行けよ。俺は最後だ」
ギルを先頭に穴に入っていく
これで安心して穴を通れると思うと、やはりアリシアは運が悪い、尻が引っかかってしまう
「な、なんで俺ばっかり〜」
「アリシアさん?どうかしました?」
ミリアは後ろを振り返り、アリシアの様子を見る
「なんでもねぇよ、先行っててくれ」
「分かったわ、すぐ来てね」
アリシアは焦っていた
「マズイ!まさか大口叩いて穴にハマったなんて知れたら、「だから僕の前にいればいいのに」とか言われちまう!」
そんな焦っているアリシアの背後、祭壇の場所にある魔物の影が!──
伝説の装備ってめっちゃ強いけどあんまり頼りすぎってのも良くない感じな気がします
なので伝説装備は置いていってもらうことにしました




