第33話〜湖の反対側の街デコール〜
昔からの謎でなんで遊び人って賢者になれるんだろか
〜港町ミナールから少し経った頃〜
「うぅ〜気持ち悪りぃ〜」
アリシアは船酔いを起こしていた、気分を紛らわせる為遠くの景色を見るがあまり効果が無いように見える
「またアイツ酔ってるのか、そんなに揺れてないんだけどな」
グロリアは舵をとっていた
船酔いしない、船の事は少し頭に入っているという事で舵を任されたらしい
ギルとミリアは船の中を行ったり来たりしている
「ん?アリシアったらまた元気なさそうね」
「酔ってるんじゃない?」
「じゃあまたカンチョーしたらどう?元気になって追いかけてくるわよ」
「本当かなぁ?」
ミリアはギルをアリシアの近くで待機させ、アリシアの背後から驚かせる
「ア〜リ〜シ〜ア!」
「ゔん!?な、なんだミリアか、びっくりさせんな」
驚いた勢いで胃の中の物をブチまけそうになるが耐えるアリシア
ミリアに対して怒った様子で話していると待機させたギルが後ろからカンチョーを仕掛ける
ゾムッ!!
「はぐうううぅぅぅ!」
「ギ、ギルお前って奴わ!ぐぅ!?」
グギュルルグギュリュリュリュ!!!
アリシアの腹からギル達にも聞こえるような大きな音が鳴り響く
それは今まで胃の中にあった物が全て勢いよく小腸を通り大腸に到達し、そのまま肛門を出る勢いだった
「まずい!このままでは!!ギル、話は後だ!まずはトイレに行かせてくれ!!」
アリシアはヒョコヒョコとつま先立ちで両手で尻を抑えながら必死に漏れないようにトイレに向かっていった
「アチャー、元気になるどころか余計に悪化しちゃったね?」
「まぁ、出す物出せばスッキリするんじゃない?」
船がデコールに着くまでトイレを占領したアリシアだった──
〜3時間後〜
湖の反対側の大陸にやってきたギル達は
港町デコールに着いた
「なんだか、大きな船がたくさんあるね」
「どこを向いても海賊だらけだな。見ろ、旗が海賊旗の象徴としてドクロになってやがる」
髭面の野郎どもが沢山居るこの街は世間では海賊の街と言われているらしい
海賊なら街とかも襲うと聞くが市民に対しては友好的な関係だった
「おう、姉ちゃん達この世の中じゃ俺たちみたいな男どもと一緒にいた方が良いんじゃねぇか?」
「そっちの子供はともかく、アンタら姉ちゃん達は大歓迎だぜ?」
「うるせぇ!海賊なら大人しく宝でも探しに行ってろ!」
トイレの件で出す物出したがスッキリするどころかチョットキレていた
「そ、そんなに嫌がらなくても、なぁ?」
「ほ、ほんの冗談だよ!冗談!足止めして悪かったな」
海賊達はナイスバディなアリシア達に声をかけてもアリシアの漢気溢れる凄みに縮こまってしまった
〜一方その頃、破壊神ベルモールは〜
『はぁ〜、何か無いの?面白い事』
「いやぁ、特には」
『全く、便秘でカリカリしてるのに面白い事1つでも起きもしないとはね』
ギィィィィッ!
大きなドアを開き、一匹の魔物が走ってきた
「何事か!?1つ目ゴブリン」
「キキィッ!何やら、ベルモール様を倒しにやってきた勇者がこの近くまで来ているらしいッキ!」
『ほう?それは誠であるか?1つ目ゴブリンよ』
「キキィッ!この1つ目は節穴じゃないッキ!」
久しぶりの戦いを嬉しそうにするベルモール
「おおっ!あんなに楽しそうなベルモール様は久しぶりに見れた」
『ククッ、どんな技を持つか知らんがこのベルモールを楽しませることが出来るか楽しみだな」
ハッハッハッ!
大きな高笑いがベルモールがいる部屋で木霊した
「んで?次は何処に向かうんだ?グロリア」
「うーんと、地図を見るにリンネ神殿が近いな」
「神殿なんかに行って何するのさ」
グロリアは説明した
リンネ神殿は一見神殿の様だが中に入ると城の様な作りになっており旅人に必要な「宿屋」「武器防具屋」「道具屋」がありこの神殿ではその人の職業を変え、内なる力を引き出す事の出来る場所と言う
「そんな神殿なんかあるんだな」
「そこまで遠くないし、行きましょ?ミリアの隠れた才能とかも引き出せるかもね」
「ボクは?」
「おめぇは『勇者』って言う立派な職業があるじゃねぇか!」
リンネ神殿を目指すギル一行
アリシアは船の感覚が残り、足をふらつかせていた──




