第31話〜でかい湖を越えるため〜
「全く、とんでもない奴が付いてくる事になったな」
「そんなこと言わないでよ、私だって役に立つ事もあるんだから」
一体何の役に立つというのだ
カジノで勝ちやすいぐらいだろう
とか思ってると、ギルとミリアの姿が見当たらない
「あれ?アイツらどこ行った?」
「さっきカジノに入ってたよ。あっ!戻ってきた」
苦笑いで戻ってきたミリア
その後ろでお金を入れたであろう中身が空の袋を持つギルが歩いてきた
「何してた、まさか有り金溶かしたんじゃないよな」
「──はははっ、そのまさかの結果になっちゃった」
「この!バカヤロー!」
ダッシュで逃げるミリアとギル
鬼の形相で追いかけていくアリシア
そんな様子をため息つきながら眺めるグロリア
「ギルちゃん!こっち!」
「う、うん!」
街の角に木箱が山積みになっている
ギルとミリアは別々の木箱の中に入っていく
木箱に入ると蓋に空いている丸い穴から光が差し込む
その時、息を切らしたアリシアがやってきた
「ここに...逃げ込んだと...思ったんだが...何処行った?」
ギルが隠れている木箱に近づくアリシア
「よっこらせ、まったくアイツらを探すのは苦労するぜ」
疲れたのか木箱の上に座る
だがここの木箱は丸い穴が蓋の部分にいくつも空いている
ギルは真上にあるであろうアリシアの尻にいつもの様に両手を合わせ、天を突く勢いで木箱の蓋の穴に指を突っ込む
ズンッ!!
「──ほぉぉぉぉぉぉぉ!?」
予想だにしなかった一撃
まさか木箱の中に居るとは思わなかったアリシアは、
ギルの一撃で身体が浮いた後、地面に落ちる
「ギルちゃんやるわね!」
「へへっ!久しぶりに決まるとすごい気持ちいいや!」
「このバカ共がぁ!」
3分後
「「ごめんなさい⋯⋯」」
大きなたんこぶを作ったギルとミリア
アリシアは殴った方の手に息を吹きかけ
もう片方の手で尻をさする
「真下からだと流石に腹まで響くな、ちょっと変な感じもするし」
「なぁ、もう行っていいか?」
「あーすまないな、ほら行くぞおめぇら」
グロリアに急かされ馬車に乗り込むギル達
相変わらず街の外には魔物達がうじゃうじゃ居る
もっとも1番の魔物はアリシアの気もするけど
「それで次は何処に向かうんだ?グロリア」
「そうだなぁ、この先に港町ミナールがある、そこから船で反対側に向かう感じかな?」
ギルとアリシアは港町と聞いて疑問に思う
島から船は出せないはず、と
「船なんて出せるのか?少し島を離れると波が荒くて船は出せないと聞くが」
「あぁ、港町って言ってるが海みたいに広い湖なんだ、だから船を出すために港町を作って行き来を楽にしたらしいぜ」
地図を見ると島の真ん中には確かに海...とまでは行かないが湖とは言い難いほどの大きな湖が描かれていた
「なるほどな、じゃあそこまで行って船で行くわけだな」
馬車で移動中に魔物達が襲ってくるが
アリシア達に斬り刻まれていった
ミリアは適当に行動していた
〜港町ミナール〜
「おぉ、沢山の船が停泊してるな!カモメも飛んでやがる!」
「船が出せるか聞いてみようぜ、ほらギル離れんな」
グロリアに連れられ港の方に行くと、船乗り達が群がっていた
「船が出せないんじゃどうしようもねぇな」
「あんなのが居たらまた襲われちまうし」
「だれか倒してくれねぇもんかねぇ」
船乗り達は船が出せないため、群がっていたようだ
話を聞く事にする
「どうしたんだい?船が出せないって聞こえたけど」
「旅人さんかい?実はな、最近になってこのデッケェ湖にそりゃまたデッケェ魔物が住み着いたんだよ」
「それで近づいた船みんな壊されちまってよ、この街でその魔物倒したら船が貰えるって貼り紙出したんだが、誰も倒せなくて困ってるんだよ」
「貼り紙出した人は何処にいるんだ?そいつにお会いしたいんだが」
船乗りは目をギョッとしてこちらを見てくる
「まさかあの魔物を倒そうって言うのかい!?まぁ行くと言うなら止めねぇが、行きてぇなら付いてきな、貼り紙主に案内してやるよ」
港町の港から離れた場所に豪邸が建った場所に向かう
そして貼り紙主も目をギョッとさせる
まぁパーティーが子供と女性だけだからと言うこともあるが
「ほぉ、君達かね?魔物を倒そうとしている旅人は」
「あぁ、そうだ。まぁ、湖の反対側に行きたいんでな、成り行き状そうなっただけだが」
「愉快愉快!ならば船を貸してやろう。安心しなさい、賞品の船とは別の船じゃからな?」
その後に話し合いをすると明日に出航する事になったな
船乗り達はその話を聞き付けると酒場で宴だ宴だと騒が始め酒を浴びるほど飲み始める
ミリアも船乗り達と酒を競い合いながら飲んでいた
船乗り達は酒飲んだぐらいじゃ船酔いなんてしないと威張っていた
本当に大丈夫なのだろうか──




