第30話〜遊び人が仲間って需要ありますか?〜
「いやぁ、アンタらには世話になったぜ。あの暴君を排除できたんだからな」
グロリアは喜んでいたがギルは気難しい顔をする
無理もないだろう目の前で人が死んだのだから
「ギル、たしかに人が死ぬ現場を見せてしまったのは申し訳ないが世の中には死ぬべき人間も居る、この国の国王は『死んでもいい人間』だ」
「うん......」
「それはさておき、これからどうすんだ?」
「次の街でも目指すとするよ、グロリアは?」
グロリアは少し考える
「決めた!俺、アンタらについてくことにするよ、宝物も集められそうだし」
「まぁ、宝なんて俺らには興味ないが仲間が増えるに越したことねぇし」
こうしてグロリアを仲間にし、次の街へ向かうギル達
と、ここで空から声がする
『あー、テストテスト、ねぇ君達声聞こえてる?』
「なんだ?えっと、アルバレートか?俺たちになんか用か?」
「なんだ?この声は」
グロリアには簡単に説明する
なんとなく分かってくれたようだ
突然、聞こえてきたアルバレートの声
用はなんだと聞くと次の言葉である事を思い出す
『君達って、前の島で魔王軍残党って倒した?』
「あ!やべっ、倒しにいくの忘れてた!」
しかし、アルバレートは疑問に思ったらしい
『おかしいな、たしかに僕たちが確認した時は魔王城もろとも無くなってたのに』
一体誰が魔王城を破壊し、残党も倒したのか
『まぁ滅んだならそれはそれでいいか、ごめんよ足止めしちゃって』
「おう、またなー」
〜一方その頃、破壊神ベルモールは〜
『はぁ、なんか世界自体がどうでもいい、もう破壊しちゃえばいいかな?魔王城みたいに』
「ベルモール様!落ち着いて!なんで急に鬱になられたんですか!?」
そう、魔王城を破壊したのはベルモール本人だった
『言いたくない、バカにするだろ』
「しませんし!破壊神バカにしたら、破壊されるでしょ!」
ベルモールは言うか悩んだが相談相手が部下のフェールしかいない為仕方なく口を開く
『最近、便秘気味でさ、ガスも溜まって、嫌になっちゃうよ』
「それって女性のサガなのでは?」
『そんなもんかな、はぁ、あの尻から出るときの快感を思い出したい』
「えぇ(困惑)」
便秘で悩まされていたらしい
ギル達は再び旅に出ようとしている
「さてと、次の街は『エルミ街』ってとこだな」
「確か、カジノが有名な街だったな」
「カジノってなに?火事が起きてんの?」
ギル軽く説明する
カジノとは賭け事をし、勝つとメダルが貰える
賭け金に応じて報酬も増えるが外したときの被害は大きい
この世界ではお金の代わりにカジノで手に入れたメダルは景品と交換できる
「うーん、よく分かんないや」
〜エルミ街〜
他の街とは打って変わり豪華な見た目の街だった
歩いている人はお洒落な服を着て歩く
しかし、よく見るとボロボロの衣服を着た者も居る
「あれは、カジノで負けたやつらさ。人の忠告を聞かずに賭け金を増やした結果ボロ負けしたのさ」
「賭け事はほどほどにしないと、身を滅ぼすって事か」
試しにカジノに寄ってみると山積みになったメダルを自慢してる者や頭を抱えて絶望している者も居た
「あら!いらっしゃいお客さん、初めてかしら?」
「あぁ、こいつが見てみたいって言うから連れてきたのさ」
「ん?この子供ってあの勇者様?こんな可愛い子だったの〜♡」
バニーガールと呼ばれるうさ耳を付けた女性に話しかけられ、ギルは揉みくちゃにされる
どこか嬉しそうだ
「君なんて言うの?お姉さんに名前教えて?」
「ギルって言います」
「いい名前ね〜、私はミリアよ。宜しくね♡」
ミリアに連れられ、一通りの賭け事を見ていく
試しにアリシアは賭けてみたが初心者だから、普通に負けた
「うふふ、最初だから負けるのも無理もないわ。コツさえつかめば誰でも勝てることは出来るわ」
「まぁ、たまに寄ってみるのも良いかもしれないな。色々教えてくれてありがとな」
と、じっとギルの顔を見てくるミリア
急に笑顔になると「ちょっと待ってて」と、どこかへ行く
「なんなんだ?」
すぐに戻ってくるミリア
横にはオーナーらしき人物も居る
「いやぁ、勇者一行でしたか。風の噂で聞いてますよ、魔王と和解し世界の平和をもたらしたとか」
「んーまぁな、この島じゃまだ気性の荒い魔物が居るが俺たちの島だと殆どが人間と共存してるからな」
「しかし大丈夫なのかね?ミリア、本当にこの方たちについて行って」
「「えっ?」」
何故かミリアが付いてくると言う話が成り立っていた
「私だって役に立つわよ、それに勇者とパーティを共にした遊び人が働いてた場所って知れたら賭けに来る人も増えるでしょ?」
よくわからない理論だが付いてくることは確定しているようだった
ちなみに遊び人とは戦闘中でも日常でも大体遊んでいる
しかし遊び人には秘められた才能があるとか、無いとか
「じゃあ勇者様、これから世話になるわ、唐突だけど宜しくね」
遊び人が仲間になってしまった
凸凹パーティだがこの先やって行けるのだろうか
と、アリシアは思ってしまう──




