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リベレーター ~俺の力は最弱最凶?!  作者: レナン
1章 さよなら日常、こんにちわ異常
7/12

1-6 夜の公園にはご注意を

なんとか森を抜けて校舎にたどり着いて靴を履き替えた俺は帰宅するために校門を出た。

現在の時間は17時40分だ。


この学園色々なものがあるが広すぎるのも問題だな。

このまま帰宅しても良いのだが、家に飲み物が切れてた事を思い出し、反対方向ではあるがこの街で一番安いスーパーに行く事にする。


そのスーパーがどれくらい安いかと言うと、そうだな500mlのジュースが大体40円で売られているくらいだな。他の商品も軒並み安い。

そんなに安くて大丈夫なのか?っと疑問になるかもしれないが、今まで問題が起きたと聞いたこがないので大丈夫なのだろう。


いや問題と言えば一つあったか・・・・・・・・。

ただでさえ安いのに毎日不定期に行われるタイムサービスでさらに安くする時間があり、その時間の店内は客の数が異常らしい。

実際に見た事は無いのだが、噂によればその時間が過ぎれば商品棚はスッカスカになっているとか・・・・・・。


まぁ大丈夫だろうとは思うが少し急ぐか・・・・・・・・。

とりあえずスーパーに着いたのだが、今日はほんとに厄日だわ。

例のタイムサービスが丁度やっているみたいで人がすごい事になっている。

これ本当に商品棚スカスカになるのも頷けるわ。

とりあえず突撃しますか・・・・・・・・・。


なんとか一応家においておく飲み物は確保できたんだが、何時の間にか籠に別の商品もまぎれていたのに気付かず買ってしまった。

普段ならレジで気付いても間違いなのでといって戻しに行くんだが、レジの行列が酷く後ろの主婦のおばさんが物凄い顔で睨んでくるから買わざるを得なかった。

そしてその問題の商品なんだがどうやら飲み物みたいだ、商品名が「どろどろ特濃マンゴー」と書いてある。


とりあえず気にはなるから一口飲んでみるか・・・・・・・・!?

うげぇ、なんだれ!? 書いてある通りまじでどろどろで喉に絡み付いてきて尚且つ濃すぎていがいがする。

これ絶対希釈して飲まなきゃいけないだろってくらい濃い。

家で捨てよう。絶対後から飲まないわこれ。

あぁもう変なもの飲んだ所為で水飲みたくなってきた。

家まで30分以上かかるし、近くに公園があるからそこの水飲み場で妥協するか。


正直夜には近づきたくないのだけれどしょうがない。

近づきたくない理由は簡単だ、外灯がちらほらとしかなく公園の外周は木が生い茂っているのでかなり暗い。

それ故何か出るんじゃないかと言われ誰も訪れないそんなとこだ。

昼間は夜と違って、ジョギングや犬の散歩子供連れの主婦やら結構人はいっぱい訪れている。

っとそんな話をしていたら公園に着いたな。


今の時刻は19時30分ってとこか、スーパーが混んでなかったら家に着いてたなこりゃ。

兎も角水を飲みに行きますか。

にしても、本当に暗い。こんなに暗いと誰かが襲われていても不思議ではないくらいだ。


「キャーーーーーーーー!」


え?まじで?これって俺がフラグ立てた所為か?

これは助けに行くべきだよな?悲鳴を無視するとか人間性を疑われてしまう気がする。


悲鳴が聞こえた所に行ってみると女性が後ずさりしているのがみえるが相手は外灯の光が届いていなくてはっきりとは見えないが何者かが襲い掛かっているのが辛うじて確認できた。

とりあえず俺は、「逃げろ!!」っと叫びながら手に持っていたくそまずいドリンクを襲い掛かっている者にむけて投げた。当然ふたを開けてだ。


俺の声に反応してこっちを見てしまったのだろう。

見事に命中してしかも、口に入って飲んでしまったらしい。暗がりで良くは見えないが、滅茶苦茶むせてる声が聞こえてくるからな。

やはりあのドリンクは劇物みたいだな。


っとそんな事を眺めている間に女性は既にいなくなっていた。逃げるのはや!

よし、俺も逃げようと思い出口に向って歩き出そうとする。


「何処に行く気だ?」


後ろからそんな声がかけられる。

当たり前だが、どうやら逃がしては貰えないようだ。

俺は、諦めてそちらの方に振り向くと、先ほどまで暗がりで良く見えなかった相手が、外灯の光が届くところまで近づいてきていたのではっきり姿が見えた。


その姿を見て思わず息を呑んでしまった。

何故だかって?そりゃあ、目の前に獣の耳と尻尾をつけた男がいたら息も飲むわ。


あれ?似たような特徴をどこかで聞いたような・・・・・・・・・。

あ、昼間のニュースでやってた変態じゃねぇか。本当にいると思わなかったわ。


「お前、何か勘違いしてないか?」

そんな事を考えているとそんな風に声をかけられた。


「いや、大丈夫です。今話題の変態に出会うと思ってなかっただけです。」

「馬鹿やろうこれは本物だ!!!!!!!!」


え?今何て言ったこの変態、確か本物とか・・・・・・。何?そういうシチュなの?

「そんな哀れんだ眼で見るんじゃねぇ!」

「イエイエ、ソンナコトナイデスヨー」

「食おうと思った女を逃がすだけじゃなく、俺を馬鹿にしやがって後悔させてやる。」


俺は変態野郎の言葉を頭で理解する前に体で理解した。

何が起きたかは分からない、分かっている事は一瞬で俺が殴り飛ばされて、背中が木にぶつけた事。恐らく殴られたのだろう腹部に激痛が走ることくらいだった。

なんだよこれ、人間業じゃないぞ。奴はさっきなんていった?耳と尻尾は本物?仮に本物だとしたら奴はなんだ?本当に狼人間なのか?


そんな事を激痛の最中考えていたが、恐らく答えは一つだ。

このままだと確実に殺される。これだけは、はっきりと理解できた。

なんとか逃げようと立ち上がるが、かなりふらついてしまう。幸い飛ばされたお陰で奴とはかなり距離が出来た。

死にたくない一身で歩き出す。だが現実は非常である。


「逃がすわけ無いだろ?」

そんな声が耳元で聞こえてきたと同時に、頭をつかまれてそのまま投げ飛ばされた。

またもや木にぶつけられる。まるでボールを投げているかのような扱いだ。

俺は咳き込むと口から血が出てきた。どうやらマジで骨が折れて内蔵を傷つけてしまったらしい。


奴がゆっくりと近づく音が聞こえる。そちらのほうを顔を向けるが視界がぼやけて良くは見えない。

あれ?なんだか頭もボーっとしてきだした。この感覚がどこか懐かしく感じる。

確かあれは、10年前のあの日撃たれた時もこんな感じになったっけ・・・・・・。

俺死ぬのか・・・・・・・・・。


  生きたいか?


突如頭の中に声が響く。幻聴まで聞こえるとか本当にダメかもしれない。


 生き延びたいか?


いやこれは幻聴なんかじゃない。何故だか分からないが俺はそう感じた。

生きれるなら生きたいに決まっている。俺にはまだ知りたいことが残っているのだから。


 生き延びる力が欲しいか?


欲しい。この状況を打破できるような力があるのならば欲しい。


 人を辞め受け入れる覚悟はあるか?


人を辞める?どうせこのままだと死ぬんだ。いいよ全て受け入れ人外にでも何にでもなってやる!


その言葉しかと聞いたぞ!我が名はロード。貴様と生死を共にする言わば盟友。盟友ならばこの状況を我らの力で乗り越えて見せろ!


頭の中に響いていた声が止む。それと同時に、身体の内側から何かが溢れてくるそんな感覚が体中に広がってくる。

不思議と気持ち悪いとは思わなかった。むしろ当たり前のように受け入れてられている。

良く考えたらどんな力なのかもわからな・・・・・・・いやわかる。

不思議だ今まで知らなかったはずなのに、当然のように頭が理解している。

なんだろう、まるで元々あったものが戻ってきたそんな感覚だ。

これなら何とかなるかもしれない。


ゆっくりとこちらに近づいてくる獣男が先ほどまでは化け物と恐れたが今はそこまで怖く感じない。

理由は恐らく俺もまた人の身を外れてしまったのだろう。

先ほどまでかなりの激痛だったのだが、今は少し痛む程度にはなっている。

つまりそういうことだ。おっと自己分析していると獣男がもう目の前まで近づいてきた。

俺の目の前で止まると大きく腕を振り上げ


「残念だったな。お前の人生これで終わ」

セリフを言い終わる前に俺の拳が奴の顔にあたり、精々2mくらい飛んでった。

獣男は反撃を受けると思っていなかったのだろう凄く驚いているようだった。

無理もない先ほどまでの俺は身動き一つ出来なかったのだから。

俺は呆然としている奴を見下ろすように立ち上がり。


「さぁ、第2幕の始まりだ!」

と言い放つのだった。

ここまで読んで下さりありがとうございます。

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