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リベレーター ~俺の力は最弱最凶?!  作者: レナン
1章 さよなら日常、こんにちわ異常
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1-3不幸とは連鎖していくのは本当なのかもしれない

俺は走る、とにかく走る、無我夢中に走っている。

遅刻する事確定なのだから開き直って歩いていけよ。っと思うかもしれない。


それもわかる。だが俺には、ギリギリ間に合うためのたった一つの希望が残されているのだ。

それは、家から5分の場所から学校前までバスが通っているからだ。

それにこの時間のバスは暗黙の了解でその学校に通う生徒しか乗らない事になっている。(まぁその生徒もほぼ皆無なんだが)


何故そのような事になっているかは俺にもわからない。

噂では学校側が多額なお金を払っているとか、有権者の娘が通うために使うから誰も乗ってはいけないとか色々囁かれたりしている。


どれもこれも根も葉もない噂だ。俺はその噂が噂を呼び誰も乗らなくなったのだと思っている。

まぁともかくもうすぐバス停だ。俺は全力で走る。

バス停が見えてきた。そこにはバスが止まっていた。

ギリギリ間に合う!俺は歓喜しつつ叫んだ


「そのバス乗ります!!!!!」


だが現実は非情なり。叫ぶと同時いやワンテンポ速かったかもしれない。

ガタッっと音が鳴り扉が閉まっていく。俺の希望空しくバスは動きだしてしまうのだった。

俺は諦めきれずに走って追いつこうと思ったが、まぁ無理なわけでどんどん距離を離されてしまい、バスはもう見えなくなってしまった。


バスの後部座席からこちらを見ていた人がいた気がするが気のせいだろう。

まぁともあれ俺の希望は粉々に砕け散ったのだった・・・・・・・・・・

「歩いていこう」


あまりの絶望感でため息交じりに声に出してしまうほどだ。

まぁ丁度良い、学校までの道のりは暇だし今日から通う学校について話していこうと思う。


学校の名前は白狐女子学院ハッコジョシガクイン名前の通り女子高だ。小中高の一貫校途中入学は転入以外は高校のみ、しかも超一流の学校なのだ。


どれくらいすごいかと言うと。全国模試で1位〜100位までこの学校の生徒だったり。様々なコンテストで金賞や銀賞は当たり前。

運動部は全国出場は当たり前。

まぁなんだすごいを通り越して異常レベルな学校だ。


すごいのは分かったがちょっとまて、お前は男だろなんで女子高なんだよ。

っと良いたい事は良く分かる。世間一般的には女子高なんだが。高等部だけ1学年に数名男子の入学を許可しているらしい。


なんでも高校まで異性との触れ合いが全く無い状況なので、少しでも慣れさせるそういう目的らしい。

男だったら誰でも入学できるとは限らない。一般的な筆記試験よりも高レベルな筆記試験を突破し、さらに面接、普段の生活態度、心理テストに、性格診断。


それら全てに合格しないと入学できないという超ハードルが高かったりもする。

なんだお前そんな試験合格してすごいやつなんだなぁ今まで誤解してたよ。みたいな眼で見るのはやめてくれ。


結論から言うと。俺はこの試験を一つも受けていない。

どうやって入学する事になったのかを今から話そうと思う。

そうだなあれは中学3年の期末が終わり担任と進路の面談をしている頃だったな。

---------------------------------------------------------------------------


教室に俺と担任の二人で向かい合って座っている。

何のためにそうしているかと言うと俺の進路を決めるためだ。

普通面談は、3者面談が多いだろう。だが俺に限っては2者面談だ。

そりゃそうだ、親がいないし、身請け引取り人は帰ってこない。

進路相談するもなく俺の中では決まっていた。それは・・・・・


「白影、お前ほんとに進学しないのか?お前なら割と良いところにはいけるんだぞ?」

「親の金でもないのにこれ以上迷惑かけれないので就職の方向でお願いします。」


そう俺は進学なんて考えは全然無かった。担任の言うとおり俺の成績と学力では、そこそこの高校は問題なく入れるだろう。


小さい時から迷惑をかけないようにと思い、勉強はある程度頑張っていた。そのおかげで、ある程度上のほうの成績ではあった。

担任がこういうのも無理はないだろう。でも自分の考えを変える気はこの時は全くなかったと言い切れる。


「そうか、そこまで言うなら仕方が無い。ちゃんと就職できるように・・・・・・・」

ふと担任が言葉を発するのを止める。何故ならドタドタと音を立ててこちらに近づいてくる足音があったからだ。

担任は呆れた顔で廊下のほうを見ている。大方生徒が廊下を走っているのだろうと思ったに違いない。


俺がいる教室の前で足音が止んだと思うと、扉が勢いよく開かれる。

俺は廊下に背を向けていたから誰がいてるのかはわからなかったが、その疑問は担任の言葉で驚きに変わる。

「校長先生に教頭先生!?」

それを聞いて後ろを振り向くと本当に、校長と教頭が慌てた様子で立っていたのだ。担任と二人で驚いていると。


「白影君だね?重要な話があるので校長室に来て貰えないかな?」

っと校長が言うのだ。疑問系で言うがこれは確実に来いと言っているようなものなので俺は、頷いて校長室に向うのだった。

校長室についてソファーに座らせてもらったのだが俺には呼ばれた理由が思いつかないで困惑していた。


「教頭先生例の手紙と書類を白影君に渡してくれたまえ。」

校長がそういうと教頭から1通の手紙と書類を手渡されたのだ。

そして校長は手紙を読んでみなさいと言うので俺は、手紙を読んでみる事にした。

手紙にはこう書かれていた。


「我が白狐女子学院の特待生として白影勇一の入学を許可する。」

そう短く書かれていたのだ。

これについて校長に聞いてみると。


毎年数名一般には知られていないが、男子数名入学させる事があるということ、その理由、特待生なんて異例で聞いたことが無かった事、この手紙が嘘偽りなく本物である事等教えられた。

それを聞いても俺は入学しようとは思えなかった。それでも渡された書類には目を通しておこうと思い見てみると俺は心底驚かされた。


俺も一応白狐女子の名前は知っていた。超一流な高校も知っていた。だがそんな事より異常な事が書類には書かれていた。

特待生として入学したら学費免除、これはわかる。次からのことが夢幻かと思ったくらいだ。


基本白狐女子の生徒は寮生活であり、長期休暇以外学院の外に出る事は禁止。(一部特例あり)だが学園の敷地内の寮があるエリアには娯楽施設(ゲーセンやらカラオケやらボーリング場やら)、スポーツ用品店。ブティックにレストランや高級料理店等々完備

と書いてあった。確かに白狐女子の敷地はものすごく広かったが中にそんな設備まであるなんて一切知らなかった。精々初等部と中等部もあるからでかいのだろうとしか思っていなかった。

だが、初等部と中等部は隣の街にあるらしい。そこにも同じような設備があるのだとか。

この学院本当に存在するのかと疑ってしまうくらい衝撃的だった。

だが、そんな事実知ったとしても俺の考えは変わらない。しかし、書類の最後のページに書いてあるのをみた瞬間考えが変わったのだ。


「当学院は貴殿の母君も通っていた学院である。それと同時に10年前の真実にも近づけるやもしれません。貴殿の入学を心よりお待ちしております。」


こんな事を書かれていたら行くしかないわけで、校長にこの件は進めておいてくださいと伝えると、あれやこれやというまに物事は進んでいったのだ。

------------------------------------------------------------------

と言うわけだ、自分でも乗せられたとは理解している。だが、それ以上に知りたいのだそれは仕方が無い。

そんな事を話しているうちに学校が見えてきた。入学式も始まってるだろうし校門前には誰もいないだろうと思っていたのだが。

そこにはかなりの人だかりが出来ていた。不思議に思い近づくとそこには・・・・・・・・・

横転して前方がひしゃげたバスそれと横転したトラックがあったのだ。

まだ警察とかも到着してないみたいだ。素人目からみてもバスの運転手は助からないと思う。


野次馬の話をきいてみると、トラックが居眠り運転で物凄いスピードでぶつかったらしい。バスは回送中で乗客はいなかったらしい。

そこでふと俺は思い出すバスに乗り遅れた時後部座席に1人いなかったかと。そこでやじ馬に本当に誰も乗っていなかったかと詰め寄ろうとすると。


感じた事もない凄まじい程の頭痛が起きた。

急に頭を抑えしゃがみ込んだ俺にやじ馬は大丈夫かと声をかけてくれたのだが。返事が出来ないほどだった。

でも少ししたら何事も無かったように痛みは引き、大丈夫ですと言い立ち上がった。


あれ?頭痛が起きる前何を聞こうと思ってたのだろうか?痛みの所為で綺麗さっぱり抜け落ちてしまったみたいだった。

その時キーンコーンカーンコーンっと学校のチャイムがなったのだ。

俺は遅刻してた事を思い出し慌てて事件現場から背を向け学校に走り出す。


「・・・ゆ・・・う・・・・い・・ち・・・・・」


っと誰かに呼ばれた声が聞こえた。

だが、振り返るが誰もこちらを見ているはずもない。

まぁ気のせいだろうと思い、頭を傾げながら俺は校舎に向かうため走り出した。


そして数分後ドカーンっと凄まじい爆音とともにバスが爆発し燃えたのだった・・・・・・。


ここまで読んで下さりありがとうございます。

感想や誤字脱字、意見なんかもありましたらバシバシお願いします。

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