魔剣姫は奥宮に潜入する。
奥宮が女の園ってわかったよ。
若君様にちかづくの命がけ?
まあ、なんとかするけどさ。
「ひばるここ、埃が残っていますわ。」
お姑さんのように指摘された。
あー、そうですか。
私、ひばる・波留日として潜入中です。
女装してかつら被ってます。
「申し訳ございません。」
言い訳はしないが。
行儀見習いのお嬢の基本らしい。
しっかり拭いたんだけどね。
その飾り棚。
「ひばる、お世継ぎ様がお召しです。」
呼びにきた女性に嫌な目で見られた。
さっきの女性にもね。
ひろのせいで目の敵にされてます。
呼ぶな~。
「きたか、こちらへ。」
ひろのやつ逆らえない事をいいことに
セクハラしまくりだ。
私の膝に頭を乗せやがった。
膝枕かい!
「ひろのアホ。」
私は呟いた。
「声が大きいとしかられるぞ。」
ひろが嬉しそうに笑って私の太ももを撫でた。
こいつ、おぼえてろ。
ラーガラースに来たらしかえししてやる!
「お前の太ももは気持ちいいな。」
ひろがヅラの下がっているところを引っ張った。
ヅラが取れたらどうする。
「似合わなすぎだ、お前は短髪がいいな。」
色っぽくささやいた。
「ムリュフの女性は基本長いんでしょう。」
結い上げるからね。
「うっとうしい女に限って伸ばしまくってるな。」
ひろが言った。
それは...偏見じゃないかい。
「まあ、お前が嫁に来るときは女装じゃないしな。」
おい、女装ってなんだよ。
私は女!しかもあんたの嫁に来ない。
「ハア、会うのはひろばかり、孝政様に会わないよ。」
ひろが人払いをしたようなのでため息をついた。
「ここは、世継ぎの宮だからな、孝政とはそうそう会えまい。」
ひろが起き上がって言った。
...じゃあ孝政様の宮にいかないといけないんだ。
「まあ、まて孝政が来たら会わせてやる。」
そういってひろは今度は私を膝に乗せやがった。
「ニー...ひばるは可愛い。」
おい、本当にしかえしするからな。
ラーガラースにきたら気を付けて歩けよ。
「やめろよ、ひろのせいでいじめられてるんだからな。」
私は楽しそうに私の背中を撫でてるひろに言った。
「相変わらずだな、お前は私が寵愛している波留日家の分家の姫だからな♪」
なに嬉しそうにいってんだよ。
お前、お星さまにしてやろうかい!
「...いい加減にしろ。」
私は低い声で言った。
「まあ、孝政はたいした邪魔ではないが。」
私の許嫁だけどね。
「辰昭が問題だな。」
ああ、あんたの弟その1ね。
因みに、孝政様は弟その2だ。
「私は関係ないからね。」
私は言った。
これ以上は無理だ。
「まあ、そう言うな、女嫌いな私がお前を寵愛しているだけで動揺を誘えているようだ。」
ひろが微笑んだ。
こう言うやつだよ。
「そう言う事なら貸しだからな、セクハラは最低限にしてくれ。」
私は膝からおりようとした。
「求婚は本気だ。」
ひろに押さえられた。
全く困った男だよ。
「お世継ぎ様お戯れが過ぎます。」
本当にね。
「戯れではないのにな。」
ひろはため息をついた。
『イレギュラーな事の対処もできないの?』
って母ちゃんに高笑いされそうだよ。
私は、あんたの男嫁になるためじゃなくて
孝政様を婿にするかどうか
見にきただけだからね。